ANA SFC見直し 9月29日の発表をどう読むか——7つの論点の答え合わせ【2026年9月29日発表】

ラウンジ内のシーティングエリア



【2026年9月29日更新】ANAは9月29日、見直し後のスーパーフライヤーズカード新制度を公式サイトで発表しました。この記事は、発表前に用意していた7つの論点それぞれに、発表内容から確定した答えを入れる形で更新しています。答え合わせは次の見出し「【2026年9月29日】ANAが見直し後の新制度を発表しました」からお読みください。本文中で「9月末までに案内される予定」とある部分は、発表前の記述としてそのまま残しています。

ANAは、スーパーフライヤーズカード(SFC)の制度改定について「制度改定の詳細につきましては、2026年9月末までにあらためてご案内いたします」と公表しています。これは観測でも予想でもなく、2026年7月26日の時点でANA公式サイトに掲出されている、期限つきの約束です。

つまり、この夏が終わるころ、SFCをめぐる新しい発表がかならず出ます。

いま検索すると、「300万円が200万円に下がるのではないか」「ラウンジ条件そのものが撤回されるのではないか」といった着地点の予想は、いくらでも見つかります。ただ、9月末に本当に必要になるのは予想ではありません。出てきた発表文を、自分の手で正しく読む物差しです。

制度の発表文は、書かれていることよりも書かれていないことのほうが効いてきます。基準額だけが目に入って、判定期間や経過措置の記述を読み飛ばすと、あとで「知らなかった」が起きます。

そこでこの記事は、着地点を当てにいく記事ではなく、9月末の発表を読み解くためのチェックリストとして書きました。わたしはSFCを実際に保有し、ラウンジを日常的に使っている立場です。だからこそ、当てものではなく確認の手順を残しておきたいと考えました。

ANAラウンジの座席エリア
今回の改定の中心にあるのは、この空間に入れるかどうかという話です(写真:Wikimedia Commons / Asacyan / CC BY-SA 4.0)

この記事は2026年7月26日に公開し、2026年9月29日のANAの発表を受けて同日に更新しました。制度の内容・日付・金額はANA公式サイト(ANAスーパーフライヤーズカードのサービスについてのページ)で確認したものです。ラウンジの事前予約の詳細など、2027年度中に案内されるとされている部分はまだ確定していません。実際にお手続きをされる前に、かならずANA公式サイトで最新の案内をご確認ください。

目次

【2026年9月29日】ANAが見直し後の新制度を発表しました——7つの論点の答え合わせ

2026年9月29日、ANAは公式サイトのスーパーフライヤーズカードのページを書き換え、見直し後の制度内容を公表しました。6月25日に「9月末までに」と期限を切ってから3か月あまり、期限の2日前の発表です。

結論を先に書きます。年間決済額300万円を境にSFC PLUSとSFC LITEの2区分に分けるという骨格は、そのまま残りました。判定期間も、2026年12月16日から2027年12月15日までで動いていません。変わったのは、SFC LITEのラウンジ条件です。4月案の「利用できない」が、「国際線は羽田・成田・ホノルルのANAラウンジを利用できる。国内線は混雑時を除いて利用できる」に改められました。いっぽうで、スターアライアンスのステイタスがシルバーになることと、5,000マイルの特典が対象外になることは、4月案のままです。

ANAは公式サイトのよくあるご質問で、ラウンジの利用について多くの声が寄せられたこと、実現できる改善策を検討した結果としてラウンジの利用条件を変えたこと、を理由として説明しています。専門メディアのAviation Wireによれば、ANAは4月の発表について、ラウンジの混雑緩和を優先するあまり長く利用してきた会員への配慮が足りなかった、という趣旨で謝罪したと伝えられています。基準額の引き下げや、搭乗実績(プレミアムポイント)との併用、適用する会員の範囲についても再検証したうえで、300万円の基準は維持したとされています。

この記事で用意していた7つの論点に、発表内容を当てはめると次のようになります。

論点 4月案 9月29日の発表 動いたか
1. 判定期間 2026年12月16日から2027年12月15日まで 同じ日付のまま。新区分の開始は2028年4月 据え置き
2. 経過措置 なし(既存会員もすべて対象) 猶予や別扱いはなし。ただし、改定を理由に退会した人の特例再入会を受け付ける 据え置き。別枠の救済だけ入った
3. ライフタイムマイル特例 100万LTマイル到達者は決済額に関わらずPLUS 同じ。ただし5,000マイルは年間決済額300万円以上のときだけ 据え置き
4. ラウンジ条件 LITEはANAラウンジを利用できない 国際線は羽田・成田・ホノルルのANAラウンジが利用可。国内線は混雑時を除き利用可。LITE向けの事前予約制を導入 緩和。ただし決済額との切り離しはなし
5. スターアライアンス LITEはシルバー シルバーのまま 据え置き
6. 基準額 年間300万円 年間300万円 据え置き
7. LITEの中身 ANAグループ運航便ではラウンジ以外は従来どおり ラウンジが条件つきで戻ったぶん、4月案より手厚い。失うのは5,000マイル、スターアライアンス・ゴールド、ヒースロー・エクスプレス優待 わずかに改善

動いたのは論点4のラウンジ条件だけで、あとの6つはほぼ据え置きです。8月に専門メディアが予想していた「100万〜200万円への引き下げ」も、起きませんでした。以下、論点ごとに発表内容と読みかたを書きます。

答え1 判定期間——2026年12月16日開始のまま据え置き

最初の判定期間は2026年12月16日から2027年12月15日まで。新しい区分でのサービス開始は2028年4月。どちらも4月案の日付のままです。翌年度の区分は、3月ごろにメールで通知されます。

これで、実務の段取りは確定しました。発表から判定開始までは2か月半です。公共料金や保険料の引き落としをANAカードに寄せる、家族カードをつくる、といった手当てをするなら、10月と11月のうちに反映を終えておく必要があります。これから入会する人は、入会日が含まれる判定期間で判定され、その期間が終わった翌年度から新しい内容が適用されます。

答え2 経過措置——既存会員への猶予はなし。代わりに「退会した人の再入会」窓口

既存会員への猶予や別扱いは、入りませんでした。保有年数に応じた免除も、初回判定の免除もありません。新制度はすでにSFCをもっている人もふくめて全員が対象です。

そのいっぽうで、4月案には存在しなかった救済がひとつ加わりました。4月の発表を見てSFCを退会した人を対象に、特例で再入会を受け付けるというものです。

項目 内容
対象になる人 2026年4月23日から9月29日のあいだに、4月に発表された制度改定を理由にSFCを退会(解約)した人
受付期限 2027年3月31日の送信分まで。2027年4月1日以降の申し込みは受け付けない
手続き ANA公式サイトの専用申請フォームから。退会前のANAマイレージクラブお客様番号か、登録していた個人情報が必要
注意点 提携カード会社の審査があり、年会費もかかる。カード番号とお客様番号は新しく発行される。申込書の到着まで1〜2か月かかる場合がある。入会記念のネームタグは対象外

読みかたとしては、ANAは「いままでの会員に猶予を与える」道ではなく、「制度に失望して離れた人に戻る道を用意する」ことを選んだ、ということです。4月から9月のあいだに解約した人は、迷っているなら期限より早めに申請しておくのが安全です。申込書が届くまでに1〜2か月かかると案内されているからです。

答え3 ライフタイムマイル特例——残った。ただし5,000マイルは別

ANAグループ運航便で100万ANAライフタイムマイルに到達した人は、年間決済額に関わらずSFC PLUSになります。この特例はそのまま残りました。

ひとつだけ、公式のよくあるご質問ではっきりしたことがあります。ライフタイムマイルでPLUSになった人でも、年間決済額が300万円未満なら、SFCマイル特典の5,000マイルは進呈されません。5,000マイルは「決済額300万円以上」に対する特典であって、「PLUSであること」に対する特典ではない、という整理です。なお、ANAカードの継続ボーナスマイルはこれとは別に、条件を満たせば従来どおり進呈されます。5,000マイルの積算は判定後の毎年4月から5月ごろが目安とされています。

答え4 ラウンジ条件——「不可」から「混雑時を除き可」へ。決済額との切り離しは起きなかった

今回いちばん動いた論点です。SFC LITEのラウンジ利用は、次のように改められました。

国際線では、ANAグループ運航便に乗るとき、羽田・成田・ホノルルのANAラウンジを利用できます。報道によれば、他社と提携しているラウンジは対象外です。国内線では、混雑時を除いてANAラウンジと共用ラウンジを利用できます。年末年始やゴールデンウィークなどの大型連休、出発便が集中する時間帯は利用できない場合がある、と注記されています。

そして、LITE会員を対象にしたラウンジの事前予約の仕組みが導入されます。対象は国内線のANAラウンジで、予約枠には限りがあります。成田空港のANA ARRIVAL LOUNGE(国内線出発ラウンジ)と、名古屋(中部)・関西・熊本・宮崎の共用ラウンジは予約の対象外です。コードシェア便などANA便名以外の便も対象外です。予約はフライトの予約時や発券時、予約確認画面から行えるようになる予定で、電話では受け付けません。事前予約の詳しい方法は、2027年度中にあらためて案内するとされています。予約をもたずに空港に行った場合は、当日にラウンジの受付で利用できるかどうかを確認する形になります。電話やウェブでの当日の空き状況の確認はできません。

細かい注記も、実務では効いてきます。SFC PLUS会員は予約なしで利用できます。SFC LITE会員でブロンズサービスのステイタスをもっている人は、混雑時でもマイルを使えばANAラウンジに入れます。ANAカード プレミアムをもっている人は、カードの特典として本会員だけは国内線ANAラウンジを利用できますが、同行者はその特典の対象外なので、混雑時を除いて受付で案内される扱いになります。あわせて、羽田空港の国内線ラウンジは2027年度に拡張が予定されています。

読みかたです。論点4で問うたのは「ラウンジ利用が決済額以外の物差しになるか」でした。答えは、なりませんでした。300万円という線はそのまま残し、線の下にいる人に「混雑していないときは入れる」という条件つきの入室を足した、という形です。よく飛ぶけれど決済額は多くない人が救われたのは、混雑していない時間帯にかぎられます。ラウンジがいちばん欲しくなる年末年始や朝夕のピークにこそ入れない可能性が残る、という点は、冷静に見ておいたほうがいいと考えています。

答え5 スターアライアンス——LITEはシルバーのまま。海外を飛ぶ人にはいちばん重い据え置き

変わりませんでした。SFC LITEのスターアライアンスのステイタスはシルバーです。公式のよくあるご質問には、スターアライアンス加盟航空会社の便に乗るとき、ラウンジ、優先チェックイン、優先搭乗、手荷物の優先受け取りといった特典は原則として対象外になる、と明記されています。

この記事では、実質的な影響がいちばん大きいのはここだと書いてきました。国内のANAラウンジは条件つきで戻りましたが、海外の加盟航空会社でのゴールドの優遇は戻っていません。海外出張や長距離の乗り継ぎが多い人にとって、今回の見直しはほとんど救いになっていない、というのが正直な読みです。

答え6 300万円——据え置き。線を引く理由も、あわせて示された

年間300万円という基準は動きませんでした。段階的な基準も、複数条件のいずれかを満たせばよい形も、入っていません。決済額の集計ルール(対象になるカード、対象外の決済、家族カードの合算)も4月案から変わっていません。

いっぽうで、なぜこの線を引くのかについて、数字がいくつか示されました。Aviation Wireの報道によれば、SFCの会員規模は2026年時点で2019年の約1.5倍になっており、ANAは2030年に現在の約1.2倍、2035年には約1.4倍に増えると見込んでいます。そしてSFC会員のカード利用を見ると、全体の約4割が年間100万円未満、約3割が50万円未満にとどまるとのことです。ANAは、SFCを日常のメインカードとして使ってもらう機会を増やし、それを設備投資や新しいサービスにつなげたいという考えを示しています。

読みかたです。300万円は、ラウンジの混雑を減らすための物差しというより、カード事業の物差しとして置かれている、と受け止めるのが自然です。8月に専門メディアが目盛りとして挙げていた100万〜200万円という帯は、当たりませんでした。会員の7割前後が年間100万円にも届かないという数字を見ると、300万円の線をまたぐ人が少数派であることは、ANA自身が承知のうえだとわかります。

答え7 LITEに残るもの——4月案よりは手厚い。失うものは3つ

公式サイトの比較表をもとに、SFC LITEに残るものと失うものを整理します。空港でのサービスはANAグループ運航便に乗るときだけが対象です。

区分 内容
残るもの(ANAグループ運航便) プレミアムメンバー専用サービスデスク、国内線座席指定の優先、予約時と空港での空席待ちの優先、特典航空券・アップグレード特典の優先、優先チェックインカウンター、専用保安検査場、優先搭乗、手荷物の優先受け取り、手荷物許容量の優待、マイカー・バレーの優待(成田)、香港国際空港の優先レーン
残るもの(マイル・日常) フライトボーナスマイル、ライフソリューションサービスのボーナスマイル、マイルからANA SKY コインへの特別倍率交換、会員向け特別宿泊プラン、国内ホテル・ツアー・レンタカー・スカイベリーの優待、オリジナルネームタグ、ANAセレクション
条件つきで残るもの ANAラウンジ(国際線は羽田・成田・ホノルル、国内線は混雑時を除く)
失うもの SFCマイル特典の5,000マイル、スターアライアンス・ゴールド(シルバーへ)、ロンドン・ヒースロー・エクスプレス利用時の優待

4月案の「ラウンジ以外は従来どおり」に、条件つきのラウンジが戻った形です。失うもののうち、ロンドン・ヒースロー・エクスプレスの優待は、この記事の当初の整理から抜けていた項目でした。新規入会は、100万ライフタイムマイル到達者を除いて一律LITEからのスタートという扱いも、変わっていません。プレミアムステイタスの有効期間中は、そのステイタスのサービスもあわせて使えます。

発表を受けて、いま動くこと

ここから先はわたしの見立てをふくみます。事実と分けて読んでください。

すでにSFCを保有している人は、まず直近1年のANAカードの決済額を「ご利用実績照会」で確かめてください。300万円に届く見込みがあるなら、固定費の集約は10月と11月のうちに終えておく。届かない見込みなら、無理に寄せる必要はないと考えています。LITEでも、混雑していない時間帯のANAラウンジと、優先チェックインや優先搭乗はそのまま使えるからです。年会費とのつり合いを考え直すべきなのは、海外でスターアライアンス加盟航空会社に乗る機会が多い人です。ここは4月案からなにも緩んでいません。

4月から9月のあいだに退会した人は、特例再入会の申請を期限より早めに済ませておくのが安全です。修行の途中の人は、入口の条件が変わっていないので、完走を優先していいと考えています。修行を終えたあとは一律LITEからのスタートになりますから、入会日と判定期間の関係だけは公式のよくあるご質問で確かめておいてください。

発表で触れられなかったこと・まだ決まっていないこと

公式の案内で「2027年度中にあらためて案内する」とされているのは、国内線ラウンジの事前予約の詳しい方法です。予約枠の数、いつから予約できるのか、一人あたりの予約回数に上限があるのかは、まだわかりません。「混雑時」の定義や、当日の受付でどう判断されるのかも、運用が始まるまでは見えません。

この記事で9月10日に取り上げた、会員規約とスーパーフライヤーズ会則の12月1日の改定については、9月29日の案内のなかに記述が見あたりませんでした。制度の骨格が据え置かれた以上、会則の改定も予定どおり進むと読むのが自然ですが、これは公式に確認できた事実ではありません。ANAは、今後も外部環境や会員のニーズの変化に合わせて制度を柔軟に見直す可能性があるとしつつ、その際は十分な周知期間を設けて案内する、とも述べています。

【9月30日追記】発表の翌日に出た解説で補っておきたい3点

発表の翌日、経済メディアや旅行メディアの解説が出そろいました。7つの論点の答えそのものは変わりませんが、読みかたを補う材料が3つあります。

ひとつめは、論点6の300万円についてです。旅行メディアのタビリスは、日本経済新聞の報道として、2025年度には主要空港の国内線ラウンジ利用者の約6割をSFC会員が占めていたと紹介しています。ANAは200万円など別の基準額も試算したものの、それでは混雑を十分に解消できなかったと説明している、とも伝えています。基準額が据え置かれた理由は、カード事業の物差しだけでなく、ラウンジの混雑をどこまで減らせるかという試算にもあった、ということです。

ふたつめは、論点5のスターアライアンスについてです。ASCII.jpとタビリスの解説によれば、スターアライアンスの決まりでは、ゴールドのステイタスと加盟各社のラウンジを利用できる権利がひとつのものとして扱われています。ラウンジの利用に条件をつける会員をゴールドのままにしておくことはできない、という説明です。論点4でラウンジを条件つきにした時点で、論点5のゴールドが戻る道は閉じていたことになります。

みっつめは、論点4のラウンジ条件の読みかたです。国際線で利用できるのは羽田・成田・ホノルルのANAラウンジですが、ANAが海外の空港で自社のラウンジを運営しているのはホノルルだけです。ヨーロッパやアメリカ本土、アジアの各都市から帰る便では、ANAの運航便であっても現地では提携ラウンジを使う形になるため、シルバーのLITE会員は入れません。「国際線は利用可」という案内は、実際には日本を出発するときとホノルルから帰るときにかぎられる、と読んでおいてください。

【10月2日追記】説明会の一問一答で補っておきたい3点

ANAが9月29日に開いた記者向けの説明会について、専門メディアのトライシーが一問一答をくわしく伝えています。7つの論点の答えは変わりませんが、読みかたを補う材料が3つあります。

ひとつめは、論点6の300万円についてです。ANAの試算では、300万円以上のSFC PLUSにあたる人が会員全体の約4割、300万円未満のSFC LITEにあたる人が約6割です。LITEにあたる人の約35%、全体でいえば約21%は年間のANA便の利用がゼロで、実際にラウンジを使うと見込まれるLITE会員は全体の約25%にとどまる、という説明でした。ANAは今後について、条件をさらに厳しくする予定はないとも述べています。

ふたつめは、論点4の事前予約についてです。公式ページでは「詳細は2027年度中に案内」とされていますが、説明会では、できるかぎり2028年4月の新制度の開始にそろえて導入できるよう調整している、と説明されました。羽田空港の国内線ラウンジの拡張工事は2027年度のはじめに着工し、2027年度中に順次使えるようにする予定です。増える席数は公表されていません。

みっつめは、論点2の経過措置についてです。ANAは、過去にSFCの資格がずっとつづくかのように受けとれる案内をしてきた経緯を認めて謝罪したうえで、会員でいた年数によって例外を設けると制度全体の筋が通らなくなる、と説明しています。会社の規定で個人のカードを使えない出張の多い人については、搭乗の実績でプラチナなどのステイタスを取れば、これまでどおりラウンジを使えるという答えでした。

なお、ANAの発表の翌日にあたる9月30日には、JALがFLY ONプログラムの変更を発表しています。上位ステイタスの「JGCプレミア」は、達成の条件からJALグローバルクラブへの入会がはずれて「JMBプレミア」に名前が変わり、2027年1月1日の搭乗分からは搭乗の実績だけで届くようになります。JGCのカード会員の制度そのものを変える話ではありませんが、ANAが決済額へ、JALが搭乗の実績へと、物差しの向きが分かれたことは押さえておいてください。

【10月3日追記】家族会員の区分と、運用への批判

発表後の論評から、7つの論点の読みかたを補う材料がさらに2つ出てきました。

ひとつは論点7(SFC LITEに残るもの)にかかわる事実です。ITmediaビジネスオンラインに寄稿した経営学者の長内厚氏がANAの広報に確認したところ、SFCの家族会員の区分は本会員に連動し、本会員がPLUSなら家族もPLUS、LITEならLITEになるとのことです。判定の決済額に家族カードの利用分が合算されることは公式ページに書かれていましたが、その結果が家族にもそのまま及ぶことがはっきりしました。本会員が搭乗でプラチナを維持していても、決済が300万円に届かなければSFCはLITEで、別の資格をもたない家族会員のSFCもLITEのままです。家族カードを使っている人は、本会員の決済額が家族全員の区分を決める、と押さえておいてください。

もうひとつは論点4(ラウンジの条件)の運用についてです。ダイヤモンド・オンラインで航空ジャーナリストの北島幸司氏が、混雑時に入れるかどうかの判断を空港のラウンジ受付に委ねる形になるのではないか、と指摘しています。昨日は入れたのに今日は入れない、隣の人は入れた、という不満がまず受付に向かう、という見立てです。事前予約の仕組みが動くのは2027年度中で、2028年4月の開始まで日程もぎりぎりだと同氏は見ています。制度の中身は決まりましたが、LITE会員の使い勝手は、混雑の予測をどう示すか、予約の枠がどれだけあるか、という運用でこれから決まります。

【10月4日追記】ゴールドが戻らなかった事情と事前予約の読み違い

発表後の論評から、論点5(スターアライアンス)と論点4(ラウンジの条件)の読みかたを補う材料が出ています。2026年10月4日の朝の時点で、ANAの公式ページに新しい案内は加わっていません。

ひとつは論点5についてです。東洋経済オンラインでトラベルジャーナリストの橋賀秀紀氏が、SFC会員が提携航空会社のラウンジを使うとANAから提携先へ一定の金額が支払われる仕組みを挙げています。金額は公表されておらず、同氏は一説として1回につき40〜60ドルほどという見かたを紹介しています。自社のラウンジは自社の判断で条件を動かせても、提携先への支払いがともなうゴールドはそうはいかない、という読みです。10月3日のマイナビニュースも、提携先へ支払う利用料の負担を減らしたい考えがうかがえると書いています。ANAが公式に認めた説明ではありませんが、この読みに立つなら、LITEのステイタスがこの先ゴールドに戻る見込みは薄いと見ておくのが現実的です。

もうひとつは論点4についてです。解説のなかには、LITE会員は国内線ラウンジで事前予約が必要になる、と読める書きかたのものもあります。公式ページのよくあるご質問では、事前予約がなくても、混雑時を除けば当日に利用できると案内されています。予約は、席をあらかじめ確保しておきたいときの手段です。当日に入れるかどうかは空港のラウンジ受付で案内され、電話やウェブサイトで当日の空き状況を調べることはできません。

【10月5日追記】今回の制度は完成形ではないというANAの説明

Aviation Wireが10月2日に出した特集から、論点6(300万円という金額)と論点2(経過措置)の読みかたを補う材料が出ています。2026年10月5日の朝の時点で、ANAの公式ページに新しい案内は加わっていません。

ひとつは論点6についてです。同誌の吉川忠行氏によれば、ANAは今回の再設計をSFC制度の完成形ではなく第一歩と位置づけています。説明会では、この先さらに厳しくなるのかという質問に対して、身構える必要はない、基本はサービスの改善と還元を強めていく、と答えました。ただし、ラウンジのように広さに限りがあるサービスは、状況が変わればこの先も見直すことがありうるとも述べています。10月2日の追記で、ANAは条件をさらに厳しくする予定はないと述べている、と書きました。この点は変わりませんが、300万円がこの先ずっと変わらないと約束されたわけではありません。

300万円が残った理屈も、もう一歩はっきりしました。基準を200万円に下げるとPLUS会員が増えてラウンジが混み、LITE会員に残せる利用の枠が減る、という説明です。300万円の据え置きと、論点4でLITEのラウンジが条件つきで戻ったことは、ひと組で決まったことになります。あわせてANAは、カードの利用額が増えれば、提携しているカード会社との収益の分配を通じて自社の収益も増えると認めています。答え6で書いた、300万円はカード事業の物差しとして置かれている、という読みを裏づける話です。

もうひとつは論点2についてです。10月2日の追記で触れた、資格がずっとつづくかのように受けとれる案内の中身は、「永遠のステータス」という表現でした。ANAは2002年以降、プラチナ以上の会員にSFCへの入会を案内するときにこのことばを使ってきたと認めています。それでも、会員でいた年数で扱いを分けることは、別の反発を招くおそれがあるとして採用しませんでした。長く会員でいる人への経過措置がこの先加わる見込みは、薄いと見ておくのが現実的です。くわしい経緯と株価の動きは続報をまとめた記事に書いています。

【10月6日追記】公式ページの文面が変わりました——「判定期間」は「ご利用期間」に

2026年10月6日の朝の時点で、ANAの公式ページに新しいお知らせや新しい項目は加わっていません。ただ、インターネット・アーカイブに9月30日の時点で保存されていた版と今朝の本文を機械的に突き合わせたところ、制度の中身はそのままで、ことばが書き換わっていました。9月30日の版に20か所あった「判定」ということばが、今朝の版では0か所になっています。「判定期間」は「ご利用期間」に、「区分判定」は「区分決定」に置き換わりました。いつ書き換えられたのかは、ページに記載がありません。

論点1(判定期間)の答えは変わりません。期間は2026年12月16日から2027年12月15日までのままで、呼び名が変わっただけです。この記事では、7つの論点との整合をとるために、ひきつづき「判定期間」と書きます。公式ページを読むときは、「ご利用期間」がこの記事の「判定期間」にあたる、と読み替えてください。

論点4(ラウンジの条件)にかかわる追記もひとつありました。他社が運航する国内線のコードシェア便を予約している場合、LITE会員のラウンジの事前予約は対象外になるが、ラウンジそのものは当日の空席の状況に応じて利用できる、という一文がよくあるご質問に加わっています。ANA便名でも運航が他社なら予約の枠は取れない、それでも混雑していなければ入れる、という整理です。くわしくは続報記事の10月6日の項にまとめています。

【10月14日追記】300万円は「シミュレーションで変わらなかった」——日刊工業新聞が伝えた担当者の説明

日刊工業新聞が10月12日付で出した記事(ニュースイッチに10月14日掲載)に、論点6(300万円という金額)と論点4(ラウンジの条件)を補う材料がありました。2026年10月15日の朝はANAの公式ページに接続できず、文面の確認はできていません。

論点6についてです。CX推進室ロイヤリティマーケティング部の大塚大氏は、混雑の緩和と、より多くの人がラウンジを使えることの両立をシミュレーションしたところ、目的のためには300万円が必要だという点で変わりがなかった、と説明しています。10月5日の追記で書いた「200万円に下げるとPLUSが増えて混む」という理屈が、試算にもとづくものだとわかりました。ただし、どんな前提で計算したかは示されていません。あわせてANAは、会員数が2035年には2026年度と比べて約1.4倍に増えると見込んでいます。会員が増えつづける前提で300万円の線が置かれている、ということです。答え6で書いた、300万円はこの先も見直されうる線だという読みは、この数字で補強されます。

論点4についてです。羽田空港の国内線ラウンジの拡充は2027年度前半にも開始する予定で、成田空港についても拡充を検討していると記事は伝えています。成田が候補に挙がったのは今回がはじめてです。地方空港については、2017年から2019年にかけて施設を広げた、という過去の説明にとどまっています。くわしくは続報記事の10月14日の項にまとめています。

【2026年9月1日】発表の月に入りました——公式ページに更新はまだありません

2026年9月1日、ANA公式サイトのスーパーフライヤーズカード制度変更のページをあらためて確認しました。文面に変化はありません。「現在、改定内容について、見直しを検討しています」「制度改定の詳細につきましては、2026年9月末までにあらためてご案内いたします」という2文が、6月25日の掲出からそのまま残っています。

あわせて、当初案の中身も掲出されたままです。年間決済額300万円以上でSFC PLUS、300万円未満でSFC LITE。LITEはANAラウンジが使えず、スターアライアンスのステイタスはシルバー相当になる。判定期間は2026年12月16日から2027年12月15日まで。100万ライフタイムマイル到達の会員は決済額に関わらずPLUS。ここまでは、4月に発表されたときのままです。

つまり、9月に入った時点でも状況は動いていません。見直しを検討していることだけが公表されていて、着地点はまだ出ていない、という段階です。

期限は今月末です。判定期間の開始である12月16日から逆算すると、発表から判定開始までは3か月弱しかありません。決済のしかたを変えるかどうかを会員が判断する時間としては、けっして長くない期間です。この記事の7つの論点は、その短い時間で読み違えないために用意したものです。

9月2日、ANAアメックスの刷新が先に動きます

SFCの見直しそのものとは別の話ですが、9月2日13時から、ANAアメリカン・エキスプレス・カードの刷新分の申し込み受付が始まります。スーパーフライヤーズ・ゴールド・カードとスーパーフライヤーズ・プレミアム・カードも対象で、年会費が改定されます。標準版のゴールドは34,100円から42,900円へ、プレミアムは165,000円から187,000円へ。既存の会員への年会費適用は2026年11月21日以降の引き落とし分からです。

年間の利用額に応じたボーナスマイル(ゴールドは年400万円以上で15,000マイル、プレミアムは年600万円以上で30,000マイル)が新設され、ここにスーパーフライヤーズカードも含まれると注記されています。海外旅行傷害保険が2026年11月1日から自動付帯ではなく利用付帯に変わる点も、あわせて確認しておきたいところです。

決済額でラウンジが決まるかもしれない制度の見直しを控えたこの時期に、その決済を受け止めるカードのほうが先に動いた。この順番は、9月末の発表を読むときの背景として頭に置いておくと、読み違えが減ります。詳しくはANAスーパーフライヤーズカードの改定が見直しへ——「年間300万円未満でラウンジ不可」を再検討、詳細は2026年9月末までににまとめています。

9月6日時点、公式ページはまだ動いていません

2026年9月6日にもANA公式サイトの制度変更ページを確認しましたが、文面に変化はありませんでした。見直しを検討していること、詳細は2026年9月末までにあらためて案内すること。この2文と、その下に残る当初案の中身。9月1日に見たときのままです。期限まで、残りは今月いっぱいです。

9月10日、もうひとつの日付——会則の改定日は12月1日のままです

公式ページの文面が動かないなかで、あらためて見ておきたい日付があります。2026年12月1日です。

制度改定を発表した2026年4月23日、ANAは同じ日にもうひとつのお知らせを出していました。ANAマイレージクラブ会員規約と、ANAスーパーフライヤーズ会則を、2026年12月1日を改定日として一部変更するという告知です。会員規約のほうは、第1章 総則 第2条の定義のうち「特典」「スーパーフライヤーズ会員」「スター アライアンス ゴールドメンバー」「スター アライアンス シルバーメンバー」の4つ。スーパーフライヤーズ会則のほうは、条文の内容を一部変更・追加したと書かれています。

この4つの語は、今回いちばん争点になっているところと、そのまま重なります。ラウンジを含む特典を使えるかどうか。スターアライアンスでゴールドなのかシルバーなのか。制度を説明するページより先に、その土台にあたる文書のほうが書き換わる段取りになっている、ということです。

わたしたちが2026年9月10日に確認した時点で、このお知らせは4月23日づけのまま掲載されていました。取り下げや延期を伝える注記はありません。見直しを検討すると公表したあとも、会則の改定日は12月1日に置かれたままです。

日付を並べると、こうなります。

日付 起きること
2026年9月末まで 見直し後の制度改定の詳細をあらためて案内(ANA公式)
2026年12月1日 ANAマイレージクラブ会員規約・ANAスーパーフライヤーズ会則の改定日
2026年12月16日 最初の判定期間の開始日(当初案)
2028年4月 新しい区分でのサービス開始(当初案)

会則の改定日と、判定期間の開始日は15日しか離れていません。9月末の発表が出たら、制度の説明だけでなく、この改定日がそのまま12月1日なのか、それとも後ろへ動くのかもあわせて見ておきたいところです。日付が動けば、見直しが文言の手直しにとどまらないという合図になります。動かなければ、大枠は当初案を引き継ぐという読みかたができます。

9月20日時点、公式ページの文面はまだ6月25日のままです

2026年9月20日、ANA公式サイトのスーパーフライヤーズカード制度変更のページをあらためて確認しました。文面に変化はありません。見直しを検討していること、詳細は2026年9月末までにあらためて案内すること。この2文が、6月25日に掲出されてからそのまま残っています。その下に並ぶ当初案の中身——300万円以上でSFC PLUS、300万円未満でSFC LITE、判定期間は2026年12月16日から2027年12月15日まで、100万ライフタイムマイル到達の会員は決済額に関わらずPLUS——も、書き換えられていません。

期限まで、残りは10日です。9月1日、9月6日、9月10日と見てきて、いずれも動きはありませんでした。発表が出るとすれば、この10日のあいだ、ということになります。

この時期にいちばん気をつけたいのは、発表が出た直後のSNSやまとめ記事の見出しだけで判断してしまうことです。金額の数字は見出しになりやすく、判定期間や経過措置の記述は見出しになりません。あとで効いてくるのは後者のほうです。発表が出たら、この記事の7つの論点を上から順に当てていくのがいちばん確実です。

9月30日には、もうひとつの区切りがあります

SFC制度の案内期限と同じ日に、別のサービスがひとつ終わります。羽田空港の駐車場の優先予約サービスです。ダイヤモンドサービスメンバー、プラチナサービスメンバー、スーパーフライヤーズ会員を対象にしたこの優先枠が、2026年9月30日で終了します。運営する一般財団法人空港振興・環境整備支援機構が、駐車場の混雑を受けて、特定の利用者への優先枠をやめる方針を示したためです。ANAがこのお知らせを出したのは2026年5月27日でした。

10月1日以降の利用日を含む予約は、入場が9月30日以前であっても、一般の「羽田空港国内線駐車場予約サービス」から取ることになります。制度改定とは別件ですが、混雑を理由に優先枠が見直されるという筋は、ラウンジの話と重なります。

2026年9月末に、なにが起きるか

(以下は発表前の記述です。発表後の内容は冒頭の答え合わせをご覧ください)

まず、9月末までに起きることを正確に押さえておきます。ANA公式サイトのスーパーフライヤーズカード制度変更のページには、いま次の趣旨のことばが掲出されています。

「現在、改定内容について、見直しを検討しています」

「制度改定の詳細につきましては、2026年9月末までにあらためてご案内いたします」

出典:ANA公式サイト「ANAスーパーフライヤーズカードの制度変更」(2026年7月26日確認)

同じ告知のなかでANAは、先般発表した制度改定について多くの意見をもらっていること、すでに案内した内容を再検討することになりお詫びする、という趣旨も述べています。

ここから読み取れる事実は、三つです。ひとつめは、見直しを検討していると明言していること。ふたつめは、すでに案内した内容を再検討することについてお詫びを述べていること。みっつめは、詳細の案内に2026年9月末という期限を切っていることです。

いっぽうで、書かれていないことも同じくらい重要です。撤回するとは書かれていません。基準額を下げるとも書かれていません。判定期間を後ろにずらすとも書かれていません。見直しの方向は、現時点でANAからいっさい示されていないのです。

そして見落とされがちなのが、同じページに当初案の内容がいまも残っている、という点です。見直しを検討中という告知が上に載っただけで、その下にはSFC PLUSとSFC LITEの説明も、判定期間も、対象カードの一覧も、当初のまま掲出されています。会員としては、いま生きている案内は当初案であり、それが上書きされるかどうかが9月末に決まる、という理解が正確です。

いまわかっていること——2026年4月23日発表の中身

見直しの対象になっているのは、2026年4月23日にANAが公表した制度改定です。9月末の発表を読むには、この当初案の細部をおさえておく必要があります。なにが変わったかは、当初案との差分でしか測れないからです。

当初案の骨格は、ANAカード・ANA Payの年間決済額によってSFCを二つの区分に分ける、というものでした。

項目 SFC PLUS(年間決済額300万円以上) SFC LITE(300万円未満)
ANAラウンジ 利用できる 利用できない
スターアライアンスのステイタス ゴールド シルバー
マイル特典 5,000マイル進呈 対象外
ANAグループ運航便でのその他のサービス これまで通り ラウンジ以外はこれまで通り

ここで大事なのは、この改定がラウンジだけの話ではないということです。当初案ではSFC LITEになるとスターアライアンスのステイタスがゴールドからシルバーに変わります。海外でスターアライアンス加盟航空会社に乗るときの優遇も、まとめて一段下がるわけです。「ラウンジが使えなくなる」という見出しよりも、実際の影響はひろい範囲におよびます。

そして、条件や日付まわりでANA公式サイトに明記されている事実を並べると、次のようになります。

項目 ANA公式サイトに書かれている内容(2026年7月26日確認)
最初の判定期間 2026年12月16日から2027年12月15日まで
新区分でのサービス開始 2028年4月から
対象になる人 すでにSFCを保有している人をふくむ、すべての顧客
ライフタイムマイルの特例 100万ANAライフタイムマイル到達者は、決済額に関わらずSFC PLUSの対象
申し込み条件 変更なし(ダイヤモンドまたはプラチナのステイタス獲得、もしくはANAグループ運航便で100万ライフタイムマイル到達)
新規入会時の扱い 100万ライフタイムマイル到達者を除き、一律でSFC LITEからのスタート
家族カード 決済額は本会員に合算され、提供サービスは本会員と同じ。5,000マイルは本会員のみ
区分判定の頻度 毎年実施。300万円に届かなくても退会にはならない
結果の通知 翌年度のサービス提供内容は3月頃にメールで連絡予定

決済額の集計にも細かい条件があります。対象になるのは券面に「ANA CARD」と記載のある日本国内発行のANAカードで、法人用カードと海外発行カードは対象外です。年会費や各種手数料、キャッシング、カードに付帯する電子マネー(楽天Edy、PASMO、Suica、nimocaなど)の利用分、そしてANAカードからANA Payへのチャージ分も対象外とされています。いっぽうで、ショッピングリボ払い・分割払い・ボーナス一括払いは、利用日が対象期間に入っていれば対象になります。

この集計ルールの細部は、300万円という数字そのものより実務に効いてきます。くわしくは「決済額300万円の集計ルール」で整理しました。

6月25日の「見直し検討」で、変わったこと・変わっていないこと

ANAが見直しの検討を公表したのは2026年6月25日です。ここで多くの人が誤解しやすいのが、なにが変わったのかという点です。整理しておきます。

時期 できごと
2026年4月23日 SFC制度改定を発表。年間決済額によるSFC PLUS/SFC LITEの2区分を公表
2026年6月25日 改定内容の見直しを検討していると公表。お詫びを表明し、詳細は9月末までに案内するとした
2026年7月4日 景品表示法に触れるのではという指摘に、ANA広報部が「諸法令に抵触しない」と回答(報道)
2026年8月13日 日本経済新聞が見直しの背景を報道。会員の反発はANAの想定を超えていたとされる
2026年9月29日 見直し後の新制度を発表。300万円の2区分と判定期間は据え置き、SFC LITEのラウンジは条件つきで利用可に
2026年12月16日 当初案での最初の判定期間の開始日
2028年4月 当初案での新区分サービス開始

変わったのは、ANAの姿勢です。一度公表した制度についてお詫びを述べ、再検討すると明言しました。企業が正式に発表した制度をこの形で引き取り直すのは、めずらしいことです。それだけ会員からの反応が大きかったということでもあります。

変わっていないのは、制度の中身です。判定期間の日付も、300万円という基準も、2028年4月という開始時期も、公式サイトの記載はそのまま残っています。見直しは決まった、しかし中身は未定——この宙ぶらりんの状態が、9月末まで続きます。

なお、見直しにいたった背景については、ANA自身が公式サイトで述べているのは「多くのお客様よりご意見をいただいています」という一点だけです。株主総会での説明もふくめた経緯は、別記事「ANAスーパーフライヤーズカードの改定が見直しへ」にまとめてあります。

その後、2026年8月13日には日本経済新聞が見直しの背景を報じています(14日に更新)。SFCは国際線で後発だったANAがリピーターをつなぎとめるために育てた制度で、長く赤字だった国際線を黒字へ押し上げる原動力になった。ところが会員が積み上がりすぎて、いまはその優遇が運営の重荷に変わっている——という内容です。4月の発表への反発も、ANAの想定を超えていたとされています。ここから読み取れるのは、ANAには線引きそのものをやめにくい事情がある、ということです。9月末の発表を4月案の完全撤回と期待して待つのではなく、どこがどう緩むのかを見る姿勢で読むほうが、たぶん外しません。

発表が出たら確認すべき7つの論点

(以下は発表前に用意した論点の説明です。それぞれの答えは冒頭の答え合わせにあります)

ここからがこの記事の本題です。9月末の発表文を手にしたとき、順番に確認していく7つの論点を挙げます。それぞれについて、なぜそこが要点なのか、どちらに転ぶと誰が得をして誰が損をするのかを書きました。

先に一覧で示します。

論点 確認するポイント 効いてくる人
1. 判定期間 2026年12月16日開始は据え置きか、後ろにずれるか すべてのSFC保有者
2. 経過措置 既存会員に猶予や別扱いがあるか 長く保有している会員
3. ライフタイムマイル特例 100万マイル到達者の無条件PLUSが残るか ミリオンマイラーとその予備軍
4. ラウンジ条件の切り離し ラウンジ利用が決済額以外の物差しになるか ラウンジ目的の保有者
5. スターアライアンスの扱い ゴールド/シルバーの線引きが動くか 海外路線をよく使う人
6. 基準額 300万円という数字そのものが動くか 年間決済額が100万〜300万円の層
7. LITEの中身 SFC LITEになにが残るか 基準に届かない見込みの人

論点1 判定期間は、いつからいつまでになるか

いちばん先に確認したいのは、金額ではなく日付です。当初案の判定期間は2026年12月16日から2027年12月15日まで。この記事を書いている2026年7月26日から数えて、あと5か月足らずで始まる計算になります。

ここが要点なのは、9月末に発表が出てから判定期間の開始まで、準備期間が3か月弱しかないからです。メインカードを切り替える、公共料金や保険料の引き落としをANAカードに寄せる、家族カードを発行する——こうした手当ては、思い立ってから反映されるまでに数週間かかります。判定期間が据え置かれるなら、10月から11月が実務上の勝負どころになります。

逆に、判定期間が後ろへずれるなら、話はまったく変わります。準備の時間ができるだけでなく、2028年4月というサービス開始時期そのものが動く可能性も出てきます。得をするのは、いま基準に届いていない人です。損というほどではありませんが、すでに準備を終えた人にとっては前倒しで動いた分の意味が薄れます。

発表文で「判定期間」「対象期間」といった語を最初に探してください。ここが書かれていない発表なら、当初案の日付が生きていると読むのが自然です。

論点2 既存会員への経過措置はあるか

当初案でいちばん強い反発を受けたのが、この点でした。ANA公式サイトには「新しい制度内容は、すでにANAスーパーフライヤーズカードをお持ちの方も含め、すべてのお客様が対象となります」と明記されています。つまり当初案には、既存会員への特別な扱いがありません。

SFCは、修行という手間と費用をかけて資格を取り、カードを持ちつづけることで維持するものです。取得時の条件と、維持中に変わった条件が食い違うと、会員は「話が違う」と感じます。反発の中心はここにありました。

経過措置が入るとすれば、形はいくつか考えられます。保有年数に応じた猶予、初回判定だけの免除、旧条件で維持できる期間の設定。どれが入るかで、影響を受ける人の数が大きく変わります。得をするのは長期保有者、影響が薄いのはこれから入会する人です。

この論点には、法律の面からの議論も出ています。2026年7月4日の報道でANA広報部は、景品表示法をふくむ諸法令に抵触するものではないと認識している、という趣旨の回答をしました。根拠とされているのは、スーパーフライヤーズ会員の規約に、ANAの決定で内容を変更・廃止できる条項があることです。裏を返せば、既存会員への経過措置は法律で義務づけられるものではなく、ANAが自分の判断で入れるかどうかを決めるもの、ということになります。だからこそ、発表文にこの論点への答えがあるかどうかは、ANAが既存会員をどう見ているかの表明として読めます。

わたしの見立てでは、見直しの中身がなんであれ、既存会員への配慮を示すことばはなんらかの形で入ると考えています。お詫びまで述べた以上、既存会員に向けたメッセージなしで発表を終えるのは考えにくいからです。ただしこれは見立てであって、ANAから示された事実ではありません。

論点3 100万ライフタイムマイルの特例は残るか

当初案には、ひとつだけ決済額から独立した道が用意されています。ANAグループ運航便で100万ANAライフタイムマイルに到達した人は、年間決済額に関わらずSFC PLUSの対象になる、というものです。

この特例が要点なのは、それが「乗った実績で評価される」唯一の経路だからです。当初案への批判のなかで多かったのが、飛行機に乗る実績ではなくカードの決済額で線を引くのはおかしい、という指摘でした。この特例は、その批判に対するANA側の答えの芽でもあります。

見直しでこの特例が拡張されるなら——たとえば到達マイル数の引き下げや、搭乗実績を判定に加える形になるなら——恩恵を受けるのは長年ANAに乗りつづけてきた層です。逆に特例が縮小されたり、条件が細かくなったりすれば、100万マイルを目標に積み上げてきた人の計画が崩れます。

発表文では「ライフタイムマイル」「LTマイル」「ミリオンマイラー」といった語を探してください。この特例に触れていない発表なら、当初案どおり残ると読むのが妥当です。

論点4 ラウンジ利用の条件は、決済額と切り離されるか

今回の一件で世間の注目を集めたのは、ラウンジでした。当初案では、年間決済額300万円未満のSFC LITEはANAラウンジを利用できません。SFCの価値の中心にあった部分が、カードの決済額に紐づけられたわけです。

ここが要点なのは、ラウンジ利用の条件設計にはいくつも選択肢があるからです。決済額のほかにも、年間の搭乗回数、同行者の人数制限、有料化、時間帯や空港による制限など、線の引き方は一通りではありません。

もし決済額から切り離され、搭乗実績や別の物差しに変わるなら、得をするのはよく飛ぶけれどカード決済額は多くない人です。逆に決済額のまま金額だけ調整されるなら、日常の支払いをANAカードに寄せられる人が有利という構図は変わりません。

ラウンジを失う場合の代替手段については「ANAラウンジ条件変更2028まとめ」で具体的に整理しています。

論点5 スターアライアンス・ゴールドの扱いはどうなるか

報道でも記事でも扱いが小さくなりがちですが、実質的な影響がいちばん大きいのはここだと、わたしは見ています。

当初案では、SFC LITEになるとスターアライアンスのステイタスがゴールドからシルバーになります。ゴールドは加盟航空会社のラウンジ、優先チェックイン、優先搭乗、手荷物の優先受け取りといった優遇が世界中で効く資格です。シルバーになると、これらの多くが外れます。

国内のANAラウンジが使えないことと、海外でスターアライアンスの優遇が受けられないことは、まったく別の重さをもちます。海外出張や長距離の乗り継ぎが多い人にとっては、後者のほうが痛いはずです。

見直しでラウンジ条件だけが緩和され、スターアライアンスの区分はそのまま、という着地もありえます。その場合、国内利用中心の人は救われても、海外路線をよく使う人は救われません。発表文でラウンジの記述だけを読んで安心せず、スターアライアンスの記述を最後まで確認してください。

論点6 300万円という金額そのものが動くか

いちばん注目される数字です。ただ、確認の順番としては6番目でいいと考えています。金額が動いても、判定期間や集計ルールが変わらなければ、実務の段取りは同じだからです。

この基準が要点なのは、年間300万円という水準が「ANAカードをメインカードにしているかどうか」を分ける線になっているからです。生活費の大半をANAカードに寄せている人には難しくない金額で、飛行機のときだけANAカードを使う人にはまず届かない金額でもあります。つまり、この一本の線でSFC会員が二つの層に割れます。

基準が下がれば、いま100万円から300万円のあいだにいる層がまとめて救われます。据え置きなら、当初案の構図がそのまま残ります。段階的な基準になったり、複数の条件のいずれかを満たせばよい形になったりする可能性もあります。

あわせて確認したいのが集計ルールです。金額が下がっても、対象外の決済が増えれば実質的な難易度は変わりません。電子マネーへのチャージ、ANA Payへのチャージ、年会費や手数料の扱いに変更がないかを、金額と同じ目線で見てください。

金額を読むときの目盛りになる見立てが、ひとつ出ています。2026年8月16日に専門メディアのトライシーが載せたコラムでは、年間300万円は月25万円の決済にあたり、日本の平均年収からするとやりすぎではないかと論じたうえで、落としどころとして年間100万〜200万円という水準を挙げていました。クレジットカードの優待でよく使われる区切りです。この予想が当たるかどうかはわかりません。ただ、9月末の発表を読むときは、300万円のまま据え置きか、100万〜200万円の帯まで下りるか、決済額そのものが条件から外れるか——おおまかにこの3つのどれに近いかで見ると、受け止めやすくなります。

金額の是非そのものを問い直す論も出ています。2026年8月21日、ダイヤモンド・オンラインに早稲田大学大学院経営管理研究科の長内厚教授の記事が載りました。ラウンジの椅子にも優先搭乗の列にもかぎりがあり、会員が増えるほど一人あたりの体験は薄まる——この量と質のトレードオフこそが問題の本体だ、という整理です。修行によって想定の外まで会員が積み上がったことも指摘されています。この見かたに立つと、9月末の発表で線引きそのものがなくなる可能性は高くありません。いっぽうで、混雑をつくるのは空港にいる人であって、カードで買い物をした人ではありません。なぜ搭乗ではなく決済額なのか——その説明が発表文にあるかどうかも、金額と一緒に見ておきたいところです。

論点7 SFC LITEに、なにが残るか

最後は、基準に届かなかった場合の中身です。ANA公式サイトのよくあるご質問には、年間決済額が300万円に届かなくても退会にはならないと明記されています。ANAグループ運航便に乗るときは、ラウンジ以外のサービスはこれまで同様に提供されるとも書かれています。

ここが要点なのは、SFCを保有しつづける意味が「ラウンジ以外になにが残るか」で決まるからです。優先チェックイン、優先搭乗、手荷物の優先受け取り、専用デスク、ボーナスマイル——これらが残るのか、一部だけ残るのか。区分名だけでは判断できません。

LITEに十分な中身が残るなら、基準に届かない人もカードを持ちつづける理由があります。逆にラウンジとスターアライアンス・ゴールドを失ったうえに他の特典まで薄くなるなら、年会費とのつり合いを考え直す人が出てきます。

発表文では、LITE側の記述の分量に注目してください。制度の発表文は、力を入れて説明する部分に紙幅を割きます。LITEの説明が一行で終わっているか、ていねいに書かれているかは、それ自体が情報です。

立場別に、いまやっておくといいこと

(以下は発表前の整理です。発表後の動きかたは冒頭の「発表を受けて、いま動くこと」をご覧ください)

9月末までは、中身が確定しない状態が続きます。そのあいだになにをしておくといいかを、立場ごとに整理しました。ここから先はわたしの見立てをふくみます。事実と分けて読んでください。

立場 いまやっておくといいこと 急がなくていいこと
すでにSFCを保有している 直近1年のANAカード決済額を「ご利用実績照会」で把握する。100万ライフタイムマイルまでの残りも確認する 解約の判断。中身が未定のうちに決める必要はない
SFC修行の途中 修行そのものの完走。申し込み条件は変更なしと公表されている 決済額を積むための無理な支出。判定期間の開始は12月16日
これから検討している 9月末の発表を待つ。当初案では新規入会は原則LITEスタートと明記されている 駆け込みでのカード発行。区分判定は毎年行われる

すでにSFCを保有している人

まずやっておきたいのは、自分の現在地を数字で知ることです。ANAの「ご利用実績照会」から、ANAカードの決済額を確認できます。直近1年でいくら使っているかがわかれば、300万円という線が自分にとってどのくらいの距離かが見えます。

同時に、ANAライフタイムマイルの残りも確認しておくと判断材料が増えます。100万マイルに近い位置にいるなら、決済額とは別の道が視野に入るからです。

いっぽうで、いま解約を決める理由はありません。当初案でも、基準に届かないことで退会になるわけではないと明記されています。中身が確定していない段階で資格を手放すのは、選択肢を自分から減らすことになります。

SFC修行の途中の人

修行に関しては、ひとつはっきりしている事実があります。ANA公式サイトには「新制度においても、お申し込み条件に変更はございません」と書かれています。ダイヤモンドまたはプラチナのステイタスを獲得するか、ANAグループ運航便で100万ライフタイムマイルに到達するか。この入口そのものは変わりません。

ですから、修行は完走することを優先していいと考えています。変わるのは資格を取ったあとの中身であって、取り方ではないからです。

ただし、修行後にどんな世界が待っているかの想定は、9月末の発表でアップデートする必要があります。修行のルートと費用については「SFC修行2026 完全ガイド」にまとめてあります。

これから検討している人

まだSFCをもっていない人にとっては、9月末の発表を待つのがもっとも合理的です。当初案では、新規入会時は100万ライフタイムマイル到達者を除いて一律SFC LITEからのスタートと明記されています。この扱いが見直しで変わるかどうかは、入会の判断そのものに直結します。

あわせて頭に入れておきたいのが、区分判定は毎年行われるという点です。一度LITEになったら固定されるわけではありません。年ごとに評価されるということは、生活の変化に応じて上下しうるということでもあります。

発表文を読むときに、読み違えやすい三つのこと

制度の発表文には、読む側が引っかかりやすい癖があります。9月末に向けて、あらかじめ意識しておきたい点を挙げます。

「見直し」は「撤回」ではない

ANAが使っていることばは「見直しを検討しています」です。撤回とも中止とも書かれていません。基準を緩める方向の見直しもあれば、条件の組み立てを変える見直しもあります。ことばの意味を、期待で膨らませないことが大切です。

金額よりも、日付と集計ルールが効く

見出しになるのは金額です。けれど実務を左右するのは、判定期間の開始日と、なにが決済額にカウントされるかです。300万円が250万円になっても、対象外の決済が多ければ体感は変わりません。数字だけを見て安心しないほうがいいと考えています。

ラウンジの記述で読むのをやめない

いちばん気になるのがラウンジなので、そこを読んだ時点で結論を出したくなります。けれど論点5で書いたとおり、スターアライアンスのステイタスの扱いは、海外を飛ぶ人にとってラウンジ以上の意味をもちます。発表文は最後まで読んでください。

よくある質問(FAQ)

Q. ANA SFCの制度改定は中止になったのですか?

A. 中止ではありません。ANAは2026年9月29日に見直し後の新制度を発表しました。年間決済額300万円でSFC PLUSとSFC LITEに分ける2区分と、2026年12月16日から始まる判定期間は4月案のままです。変わったのはSFC LITEのラウンジ条件で、「利用できない」から「国際線は羽田・成田・ホノルルのANAラウンジが利用可、国内線は混雑時を除き利用可」になりました。

Q. 見直し後の内容はいつ、どこで発表されましたか?

A. 2026年9月29日に、ANA公式サイトの「ANAスーパーフライヤーズカードのサービスについて」のページで発表されました。同じページに、4月案と9月発表の新制度を並べた比較表と、よくあるご質問が掲載されています。

Q. 2026年12月16日から始まる判定期間は、そのまま始まるのですか?

A. そのまま始まります。9月29日の発表でも、最初の判定期間は2026年12月16日から2027年12月15日まで、新しい区分でのサービス開始は2028年4月と案内されています。翌年度の区分は3月ごろにメールで通知されます。

Q. いま300万円を意識してANAカードに決済を寄せておくべきですか?

A. 判定期間の開始が2026年12月16日で確定したので、300万円に届く見込みがある人は、10月と11月のうちに固定費の集約を終えておくのが実務的です。届かない見込みの人は、無理に寄せる必要はないとわたしは考えています。SFC LITEでも、混雑時を除くANAラウンジと、優先チェックインや優先搭乗はそのまま使えるからです。

Q. SFC LITEになると、スーパーフライヤーズ会員の資格そのものを失うのですか?

A. 失いません。年間決済額が300万円に届かなかった場合でも退会にはならず、翌年度はSFC LITEのサービスが提供されます。LITEでは、国際線は羽田・成田・ホノルルのANAラウンジ、国内線は混雑時を除くANAラウンジを利用でき、優先チェックインや優先搭乗、手荷物の優先受け取りも残ります。失うのは、SFCマイル特典の5,000マイル、スターアライアンス・ゴールド(シルバーになります)、ロンドン・ヒースロー・エクスプレスの優待です。

Q. 4月の発表を見てSFCを退会してしまいました。戻れますか?

A. 特例で再入会できます。対象は、2026年4月23日から9月29日のあいだに、制度改定を理由にSFCを退会した人です。ANA公式サイトの専用申請フォームから、2027年3月31日の送信分までに申請します。提携カード会社の審査と年会費があり、カード番号とお客様番号は新しく発行されます。申込書の到着に1〜2か月かかる場合があるため、早めの申請が安全です。

Q. SFC LITEのラウンジ事前予約は、いつから、どう使えますか?

A. 事前予約の詳しい方法は、2027年度中にANA公式サイトであらためて案内されます。対象は国内線のANAラウンジで、予約枠には限りがあります。成田空港のANA ARRIVAL LOUNGEと、名古屋(中部)・関西・熊本・宮崎の共用ラウンジ、コードシェア便は予約の対象外です。予約なしで空港に行った場合は、当日ラウンジの受付で利用できるかどうかを確認します。SFC PLUS会員は予約なしで利用できます。

まとめ

2026年9月29日、ANAは見直し後の新制度を発表しました。確定したのは次のことです。年間決済額300万円でSFC PLUSとSFC LITEに分ける骨格と、2026年12月16日から始まる判定期間、2028年4月のサービス開始は、4月案のまま据え置き。SFC LITEのラウンジは、国際線は羽田・成田・ホノルルのANAラウンジが利用可、国内線は混雑時を除き利用可に緩和され、LITE向けの事前予約制が導入されます。スターアライアンスのシルバー降格と、5,000マイルの対象外は変わりません。4月から9月のあいだに退会した人には、2027年3月31日までの特例再入会が用意されました。

7つの論点のうち動いたのはラウンジ条件だけで、あとは据え置きでした。国内でラウンジを使う人にとっては、混雑していない時間帯にかぎって以前に近い形が戻りました。海外でスターアライアンス加盟航空会社に乗る人にとっては、4月案とほとんど変わっていません。自分がどちらの立場にいるかで、この発表の重さはまったく違います。

残っているのは、事前予約の詳しい運用です。2027年度中に案内されるとされています。わたし自身、SFCを保有したまま判定期間に入る一人です。事前予約の詳細が出しだい、この記事も事実にもとづいて更新します。実際のお手続きの前には、かならずANA公式サイトで最新の案内をご確認ください。

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この記事を書いた人
TE travel 編集部
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