ANA光・ANAホームWi-Fiが8月20日スタート——自宅のネット回線で1年目に最大19,400マイル【2026年8月20日発表】

青空を上昇するANAのボーイング787-9(JA871A)

ソフトバンクとANA Xが、自宅のインターネット回線でANAマイルが貯まる新サービスを2026年8月20日に始めました。光回線の「ANA光 powered by SoftBank」と、コンセントに挿すだけで使えるホームルーター型の「ANAホームWi-Fi powered by SoftBank」の2本立てです。

目を引くのは加入特典のマイル数です。ANAホームWi-Fiなら新規契約だけで15,000マイル。毎月の継続特典と年継続特典を足すと、1年で最大19,400マイルが貯まります。ANA光でも1年で14,400マイルです。

ただ、月額料金は決して安い部類ではありません。マイルを差し引いた実質負担がどうなるのか、契約前に見ておきたい落とし穴はどこか。プレスリリースの数字をそのまま並べるのではなく、実際に払う金額まで落として整理します。

2つのサービスは何がちがうのか

名前が似ていますが、中身はまったく別のサービスです。ANA光はNTT回線を使う光ブロードバンド(実体はSoftBank 光)、ANAホームWi-Fiは4G/5Gの電波を使うホームルーター(実体はSoftBank Air)です。

項目 ANA光 powered by SoftBank ANAホームWi-Fi powered by SoftBank
ベースになるサービス SoftBank 光 SoftBank Air
回線の種類 光ブロードバンド 4G/5Gのホームルーター
開通工事 必要(工事費が別途かかる) 不要(コンセントに挿すだけ)
向いている人 通信品質を重視する人、複数の機器を同時に使う人、動画やゲームを快適に楽しみたい人 すぐに使い始めたい人、引っ越しが多い人、一人暮らしを始める人、賃貸物件に住んでいる人
加入特典 10,000マイル 15,000マイル

役割分担もはっきりしています。回線の提供と保守はソフトバンク、サービスの企画・販売とマイル特典はANA Xです。ANA Xはすでに「ANAでんき」「ANAガス」といったライフサービスを手がけていて、そこにインターネット回線が加わったかたちになります。

マイル特典の内訳を数字で見る

マイル特典は3階建てです。加入特典、毎月継続特典、年継続特典の3つが積み上がります。

ANA(全日空)の旅客機
ANA(全日空)の旅客機(写真:Wikimedia Commons / ANA_Boeing_787-8_Dreamliner_cabin_panorama.jpg: Masakazu Mat / CC BY 2.0)
特典の種類 ANA光 ANAホームWi-Fi
① 加入特典(新規契約時) 10,000マイル 15,000マイル
② 毎月継続特典 毎月200マイル(1年間で計2,400マイル)
③ 年継続特典 1年経過ごとに2,000マイル
1年継続時の合計 14,400マイル 19,400マイル
2年目以降(毎年) 4,400マイル(②2,400+③2,000)

読みかたのポイントは、大きな数字が出るのは1年目だけということです。加入特典は新規契約のときの一度きり。2年目以降は毎年4,400マイルに落ち着きます。「毎年19,400マイル貯まる」ではありません。

貯まったマイルの使いみちは自由です。ANAによると、特典航空券への交換のほか、ANAグループのショッピングや各種ライフサービスで「1マイル=1円相当」として使えます。ANAの国内線特典航空券は路線とシーズンで必要マイル数が変わりますが、東京=沖縄のような距離ならレギュラーシーズンの往復1回分に近い水準です。必要マイル数は改定されることがあるので、実際に交換する前にANA公式のマイルチャートで確認してください。

月額料金はいくらか

ここが判断のわかれ目です。マイルは魅力的ですが、料金はSoftBank 光・SoftBank Airの通常価格と同じ水準です。以下はすべて税込みです。

ANA光 powered by SoftBank

回線タイプ 基本料金 ホームゲートウェイ(S) 月額合計
ファミリー・10ギガ/マンション・10ギガ 6,380円 550円 6,930円
ファミリー・1ギガ 5,720円 5,720円
マンション・1ギガ 4,180円 4,180円

10ギガを選ぶときは、ホームゲートウェイ(S)のレンタル契約と接続が必須です。550円は避けられません。また10ギガの提供エリアは限られるので、申し込みの前にエリア確認が要ります。

ANAホームWi-Fi powered by SoftBank

こちらは表の見かたに少しコツがあります。基本料金5,368円から月月割1,980円が引かれ、そこにAirターミナル6の端末代1,980円が乗るので、結局は合計5,368円になります。

内訳 金額
① 基本料金 Air 4G/5G共通プラン 5,368円
② 月月割(Airターミナル6・最大48か月) -1,980円
③ Airターミナル6 端末代(48回払いの例) 1,980円
月額合計 5,368円

Airターミナル6の現金販売価格は95,040円です。48回払いだと支払期間は50か月から53か月に及びます。月月割は最大48か月なので、割引が終わったあとも端末代の支払いが数か月だけ残る組み合わせになります。

初月には契約事務手数料4,950円がかかります。ただしソフトバンク指定の窓口で新規申し込みをすると「契約事務手数料割引キャンペーン」が適用され、1,100円割引で3,850円になります。ANA光では、これに開通工事費が加わります。

マイルを引いた実質負担を計算する

「1マイル=1円相当」というANA公式の目安をそのまま当てはめて、1年目にいくら払っていくら戻るのかを出してみます。以下は当サイトの試算で、キャンペーンや工事費は含めていません。

プラン 1年分の月額(12か月) 1年目のマイル 1マイル1円換算の実質負担
ANAホームWi-Fi 64,416円 19,400マイル 45,016円(月あたり約3,751円)
ANA光 マンション・1ギガ 50,160円 14,400マイル 35,760円(月あたり約2,980円)
ANA光 ファミリー・1ギガ 68,640円 14,400マイル 54,240円(月あたり約4,520円)
ANA光 ファミリー・10ギガ 83,160円 14,400マイル 68,760円(月あたり約5,730円)

1年目はマイルの効きかたが大きいので、どのプランも見た目より安く感じます。問題は2年目です。年4,400マイルまで落ちるので、月あたりの割引効果は約367円分にとどまります。

つまりこのサービスは、1年目のボーナスがすべてと言っていい構造です。もともとSoftBank 光やSoftBank Airを検討していた人にとっては、同じ料金で1万マイル以上が上乗せされる話なので、迷う理由はほとんどありません。いっぽうで、いま使っている回線がもっと安いなら、マイルの分だけで乗り換えを正当化できるかどうかは慎重に見たほうがいいです。

申し込む前に見ておきたい3つのこと

1. ANA光は2年契約で、途中解約に解除料がある

ANA光の契約期間は2年間(課金開始日が属する月を1か月目として、24か月目の末日まで)です。契約期間満了月の当月・翌月・翌々月以外に解約すると解除料がかかります。金額は回線タイプごとに、ファミリー・10ギガとマンション・10ギガが6,380円、ファミリー・1ギガが5,720円、マンション・1ギガが4,180円です。

1年目のマイルだけ取って解約する、という発想は成立しません。マイルの価値と解除料を天秤にかける前に、2年使うつもりがあるかを先に決めるほうが早いです。

2. ANAホームWi-Fiは月月割の終わりに注意

月月割は、対象端末を購入した場合に課金開始月を1か月目として、2か月目から49か月目まで1,980円/月を割り引くしくみです。割引は基本料金から引かれるもので、端末代そのものは安くなりません。そしてANAホームWi-Fiを解約すると月月割は終了します。端末代の分割が残っている状態で解約すると、割引だけが消えて支払いが残ります。

3. 提供エリアの確認が先

ANA光の10ギガは提供エリアが限られます。ANAホームWi-Fiも5Gの対象エリアが限られていて、5Gエリアに加えて4Gエリアでも使えるという説明です。申し込みボタンを押す前に、住所でエリア判定をしておくのが確実です。

なお、他社からの乗り換えには「ANAのインターネット あんしん乗り換えキャンペーン」があり、他社解約時の契約解除料や撤去費用、端末の残債を合計で最大10万円までキャッシュバックする内容です。ただしモバイルWi-Fiルーター端末の残債については42,000円が上限で、ソフトバンクが提携するケーブルテレビ事業者の回線を使っている場合は対象外です。ANA光には回線工事費サポートキャンペーンもあります。

ANA Xの「日常でマイルを貯める」路線はどこへ向かうのか

ANA Xはここ数年、飛行機に乗らなくてもマイルが貯まる導線を次々に増やしています。電気、ガス、住宅ローン、銀行口座、クレジットカード、そして今回のインターネット回線です。プレスリリースにも「航空利用の枠を超えて日常のあらゆるシーンでマイルが貯まる世界観の構築を目指し」という一文があります。

この動きは、上級会員制度の見直しと表裏一体でもあります。搭乗実績だけでステータスを取る道が細くなるいっぽうで、日常の決済や契約でマイルを積む道が太くなっている。2026年9月2日申込開始のANAアメックス全面リニューアルも、年間決済額に応じたボーナスマイルを厚くする方向でした。

すでに導線を組んでいる人なら、今回のインターネット回線は素直に足し算になります。ソニー銀行「Sony Bank WALLET」の海外利用でのマイルバックANAの住まいのダブルマイルキャンペーンのように、生活のなかで動くお金をANAマイルに寄せていく発想です。

まとめ

要点を5つに絞ります。

  • 2026年8月20日、ソフトバンクとANA Xが「ANA光」「ANAホームWi-Fi」の提供を開始した
  • 加入特典はANA光10,000マイル、ANAホームWi-Fi15,000マイル。1年継続時の合計はそれぞれ14,400マイルと19,400マイル
  • 2年目以降は毎年4,400マイル(毎月200マイル×12+年継続2,000マイル)に落ち着く
  • 月額はSoftBank 光・SoftBank Airの通常水準。ANA光は2年契約で解除料あり、ANAホームWi-Fiは月月割と端末代の関係に注意
  • もともと回線の乗り換えを考えていた人にはそのまま上乗せになる話。マイルだけを目的に乗り換えるなら2年目以降の水準で判断する

料金・特典の条件は変更されることがあります。申し込みの前に、ANA公式「ANAのインターネット」ページで最新の内容と提供エリアをご確認ください。

Team Elite Travel 編集部

ANAマイル・SFC・マリオット上級会員として国際線ビジネスクラスの実体験を発信しています。搭乗記・ラウンジレポート・ポイント戦略を実際に使える情報としてお届けします。

よくある質問(FAQ)

Q. ANA光とANAホームWi-Fiは、どちらのマイルが多いですか。

A. 加入特典はANAホームWi-Fiが15,000マイル、ANA光が10,000マイルで、ANAホームWi-Fiのほうが5,000マイル多くなっています。毎月継続特典(毎月200マイル)と年継続特典(1年ごとに2,000マイル)は両方に共通です。1年継続時の合計はANAホームWi-Fiが19,400マイル、ANA光が14,400マイルです。

Q. 2年目以降も1万マイル以上もらえますか。

A. もらえません。加入特典は新規契約時の一度きりです。2年目以降は毎月継続特典(年2,400マイル)と年継続特典(2,000マイル)を合わせた毎年4,400マイルが自動的に貯まります。

Q. 月額料金はいくらですか。

A. 税込みで、ANA光はファミリー・10ギガとマンション・10ギガが6,930円(基本料金6,380円+ホームゲートウェイ(S)550円)、ファミリー・1ギガが5,720円、マンション・1ギガが4,180円です。ANAホームWi-Fiは基本料金5,368円から月月割1,980円を引き、Airターミナル6の端末代1,980円を足して合計5,368円になります。

Q. 途中で解約すると解除料はかかりますか。

A. ANA光は契約期間が2年間で、契約期間満了月の当月・翌月・翌々月以外に解約すると解除料がかかります。金額はファミリー・10ギガとマンション・10ギガが6,380円、ファミリー・1ギガが5,720円、マンション・1ギガが4,180円です。ANAホームWi-Fiは、解約すると月月割が終了するため、端末代の分割が残っている場合は割引のない支払いだけが残ります。

Q. 貯まったマイルは何に使えますか。

A. ANAの特典航空券への交換のほか、ANAグループが提供するショッピングや各種ライフサービスで「1マイル=1円相当」として使えます。特典航空券の必要マイル数は路線とシーズンで変わり、改定されることもあるため、交換前にANA公式のマイルチャートでご確認ください。