スターアライアンス世界一周航空券2026|いまも買える有償運賃と料金・回り方

ANAのスターアライアンス塗装 ボーイング787

このページは「ANAマイル・SFC完全ガイド(2026年版)」のクラスター記事です。全体像を把握したい方は先に完全ガイドをご覧ください。

スターアライアンスの世界一周航空券は、2026年のいまも買えます。

終わったのは、ANAマイルで発券する特典航空券のほうです。現金で買う有償の Star Alliance Round the World 運賃は、公式の Book and Fly からいまも購入できます。

料金は、ビジネスクラスで航空券代が705,500円から。ここに出入国税と燃油サーチャージが別でかかります。この諸税が曲者で、燃油の高いいまは10区間で45万円ほど、燃油が落ち着いていた時期なら20万円台と、倍近く動きます。

この記事では、円建ての料金表と4つのルール、実際に一周したモデルコース5選、そしてマイルの特典航空券が終わったあとの代替案までをまとめています。

目次

いまも買える有償の世界一周運賃

マイルで発券する特典航空券は終わったが、お金を払って買う「Star Alliance Round the World 運賃」は2026年現在も残っている。加盟航空会社のネットワークを使い、地球を一周する行程を一枚の航空券にまとめられる仕組みで、公式の Book and Fly というツールから行程をつくって購入できる。

特典航空券とのいちばん大きな違いは、必要なのがマイルではなく現金だという点。そのかわり、マイルの空席待ちに振り回されることがない。区間ごとにビジネスクラスの特典枠を探しつづける苦労を思えば、これはこれで現実的な選択肢だと思う。

距離区分と料金の目安

料金は「どれだけの距離を飛ぶか」で4段階に分かれている。総飛行距離が区分の上限を超えなければ、途中でいくつ都市に降りても運賃は変わらない。

距離区分 目安になる行程 エコノミーの料金目安
26,000マイル 日本 → 欧州 → 北米 → 日本の最短一周 3,500ドル前後から
29,000マイル 上記に中東またはアジアを1か所足す 4,000ドル台から
34,000マイル 南米またはアフリカを組み込む 5,000ドル台から
39,000マイル オセアニアまで入れた最長行程 6,000ドル台から

料金はクラス・出発地・時期で動くので、上の数字はあくまで目安として見てほしい。ビジネスクラスにすると、おおよそエコノミーの2倍から3倍が目安になる。実額はかならず Book and Fly で行程をつくって確認してほしい。

日本から買うといくらか(円建ての実額)

公式のドル建て運賃は為替と出発地で動きます。日本の旅行会社が実際に売っている円建ての料金のほうが、予算を組むときの手がかりになります。下は日本の代理店が公表している2026年時点の航空券代です。

クラス 29,000マイル以内 39,000マイル以内
エコノミー 358,900円 494,600円
プレミアムエコノミー 553,800円 734,800円
ビジネス 705,500円 958,900円
ファースト 1,141,000円 1,504,800円

出典:CANツアー掲載のスターアライアンス世界一周運賃(2026年時点)。すべて航空券代のみで、各国の出入国税・燃油サーチャージ・空港施設使用料は別です。

諸税と燃油は、発券した時期で倍近く変わる

世界一周航空券でいちばん誤算が出るのが、ここです。しかも、いくらかかるかは行程と発券時期でまるで変わります。

まず、いまいちばん高くつく例から。HISの世界一周旅行デスクが出しているビジネスクラス10区間のモデルは、関空・バンコク・プーケット・シンガポール・羽田・ロンドン・カイロ・チューリッヒ・ニューヨーク・ロサンゼルスを回る行程です。航空券代705,500円に対して、出入国税・燃油サーチャージその他諸税が約455,000円。手配手数料105,000円を足すと、支払いの合計は約1,265,500円になります(2026年5月15日時点の料金基準)。

内訳 金額
航空券代(ビジネス・10区間) 705,500円
出入国税・燃油サーチャージその他諸税 約455,000円
手配手数料 105,000円
合計 約1,265,500円

ただし、この45万円という額をそのまま自分の予算に当てはめないでください。世界一周ならいつでもこれだけかかる、という数字ではありません。高くなる条件が3つ重なった例です。

ひとつめは、燃油サーチャージがいま歴史的に高いこと。ANA国際線の燃油サーチャージは、2026年7〜8月発券分で北米・欧州・中東・アフリカ・オセアニア・中南米が片道65,000円です。長距離を4区間入れれば、それだけで26万円になります。

長距離の区間数 燃油だけの目安(片道65,000円で計算)
3区間 195,000円
4区間 260,000円
5区間 325,000円

燃油サーチャージが片道1万円台だった時期なら、同じ行程でも10万円以下におさまりました。諸税の合計が20万円台だった、という話をよく聞くのはそのためです。額が違うのではなく、時期が違います。

ふたつめは、ロンドンを通っていること。イギリスの航空旅客税(APD)は、2026年4月1日から長距離のビジネスクラス以上で1人244ポンドに上がりました。日本円でおよそ5万円です。ヒースローで乗り継ぐだけなら課税されませんが、途中降機すると次の出発でこれがかかります。

みっつめは、区間数が10あること。航空券代は区間を増やしても変わりませんが、各国の出国税と空港施設使用料は、降りる空港の数だけ増えます。区間を足すか減らすかの判断は、運賃ではなくこちらで決まります。

逆に言えば、諸税は自分で下げられます。ロンドンを乗り継ぎだけにする、降りる都市を絞る、そして燃油サーチャージが下がった時期に発券する。燃油は発券日の水準で決まるので、旅立つ日ではなく、券を買う日が効きます。

予算を組むときは、諸税と燃油を20万円から45万円の幅で見ておいてください。決め打ちの金額は出せません。見積もりは必ず発券の直前に取り直してください。

マイルで一周したときも、諸税と燃油で約26万円かかりました

代理店のモデルプランだけでは、幅がつかめません。わたし自身が一周したときの実額を出します。

わたしが使ったのは、いまは終了したANAマイルのスターアライアンス世界一周特典航空券です。クラスはビジネス。マイルで発券しても、諸税と燃油は現金で払います。その額が約26万円でした。

発券したのは2022年8月、出発は2023年2月。行程はこうでした。

羽田 → フランクフルト → ウィーン → ブダペスト → ミュンヘン → パリ → ロンドン → ニューヨーク → ワシントンD.C. → 羽田。8都市に降りました。

飛行機に乗ったのは8区間です。パリからロンドンは飛ばずに、ユーロスターで移動しました。

ここで大事なのは、2022年8月がすでに燃油の高い時期だったことです。ANAの8〜9月発券分は、欧州・北米が片道49,000円。当時「過去最高」と報じられた水準でした。安い時期に買ったから安かった、という話ではありません。

マイルで世界一周を組めた時代でも、26万円は現金で出ていきました。特典航空券は無料ではありません。そしていまは有償運賃しか残っていませんから、この26万円にあたる部分は、運賃とは別に必ずかかります。

差は区間数ではなく、大陸をまたいだ回数だった

代理店のモデルプランは諸税と燃油で45万円、わたしの旅は26万円。運賃の払い方はマイルと現金で違いますが、諸税と燃油のかかり方は同じです。区間数も10と8で、大きくは違いません。ではどこで差がついたのか。

大陸をまたぐ長距離が、何本あるかです。

区間 種類
羽田 → フランクフルト 大陸間(日本 → 欧州)
フランクフルト → ウィーン → ブダペスト → ミュンヘン → パリ 欧州域内 空路4本
パリ → ロンドン ユーロスター(鉄道)
ロンドン → ニューヨーク 大陸間(大西洋横断)
ニューヨーク → ワシントンD.C. アメリカ国内 1本
ワシントンD.C. → 羽田 大陸間(太平洋横断)

飛んだ8区間のうち、大陸をまたぐのは3本だけです。残りの5本は、欧州の中の移動4本とアメリカ国内の1本。燃油サーチャージは区間ごとにかかりますが、域内の短距離は大陸間とは桁が違います。だから8都市を回っても、燃油はほとんど増えませんでした。

そしてパリからロンドンは、そもそも飛んでいません。ユーロスターです。地上を鉄道で移動した区間は、16区間という上限に数えられません。飛べば1区間を消費して、燃油とフランスの出国税とイギリスの到着ぶんがかかるところを、まるごと外せます。ロンドン・パリ間のように鉄道が速い区間では、飛ばないほうが安くて早いことがあります。

いっぽう代理店のモデルは、関空からバンコク、シンガポールから羽田、羽田からロンドン、カイロからチューリッヒ、チューリッヒからニューヨーク、ロサンゼルスから関空と、大きく飛ぶ区間が5本以上あります。ここで倍近い差がつきました。

つまり、都市の数を減らす必要はありません。減らすのは、大陸をまたぐ回数のほうです。

そしてスターアライアンスの運賃は距離制です。欧州域内の短距離をいくつ足しても、総飛行距離はあまり伸びません。運賃の区分が上がりにくく、燃油も増えない。域内で都市を稼ぐ組み方は、運賃と諸税の両方で効きます。

ひとつだけ気をつけるところがあります。ロンドンから大西洋を渡ると、イギリスの航空旅客税がかかります。ロンドンに降りずに乗り継ぐだけなら課税されません。ここを泊まるか通過するかで、ビジネスクラスなら5万円ほど変わります。

このルートを、いま有償運賃で買うといくらか

マイルの特典航空券はもう発券できません。では、同じ行程をいまの有償運賃で買うとどうなるか。ここが読者にとっていちばん知りたいところだと思うので、計算しました。

まず距離です。スターアライアンスの有償運賃は総飛行距離で区分が決まるので、行程が何マイルになるかを先に出します。

区間 おおよその距離
羽田 → フランクフルト 約5,900マイル
欧州域内 空路4本(フランクフルト・ウィーン・ブダペスト・ミュンヘン・パリ) 約1,280マイル
パリ → ロンドン(ユーロスター) 約215マイル(距離にだけ加算)
ロンドン → ニューヨーク 約3,450マイル
ニューヨーク → ワシントンD.C. 約210マイル
ワシントンD.C. → 羽田 約6,780マイル
合計 約17,835マイル

8都市に降りて8区間飛んでも、約17,835マイル。いちばん下の26,000マイル区分にも届いていません。

ここで注意がひとつ。鉄道で移動した区間は、区間数には数えませんが、距離には加算されます。飛ばなくても距離は使う、というルールです。パリとロンドンのように短ければ問題になりませんが、大陸を鉄道で横断すると距離だけ食うことになります。

欧州を5回移動しているのに、その5回を足しても1,500マイルほどです。距離を食っているのは、日本と欧州、大西洋、太平洋の3本だけ。ここに、区分を上げずに都市を増やすやり方が出ています。

そのうえで、いま買うといくらになるか。26,000マイル区分のビジネスクラスで、航空券代がおよそ70万円台。これに諸税と燃油が乗ります。燃油はいまが高い時期なので、当時の26万円より上がると見たほうが安全です。合計でおよそ100万円前後、というのが現実的な線です。

もっと安くしたいなら、削るのは都市の数ではありません。ロンドンに降りずに乗り継ぐだけにする。これだけでイギリスの航空旅客税がまるごと消えて、ビジネスクラスなら5万円ほど下がります。

おさえておきたい4つのルール

  • フライトの区間数は最大16まで。地上を鉄道などで移動した区間は、区間数には数えないが距離には加算される
  • 有効期間は発券日から12か月。1年かけてゆっくり回ってもいい
  • 進む向きは東回りか西回りのどちらかに固定する。行ったり来たりはできない
  • 太平洋と大西洋を1回ずつ渡ることが条件になる

この「向きを戻せない」というルールが、行程づくりでいちばん効いてくる。わたしが羽田からフランクフルトへ西に飛び、そのまま欧州を東から西へ抜けてニューヨークに渡ったのも、このルールがあるからだった。

どこで買えるか

買う方法は3つある。ひとつめが公式サイトの Book and Fly で、行程を自分で組み立てながら料金を見られる。ふたつめが加盟航空会社の予約センターへの電話。みっつめが旅行会社の窓口。

はじめて世界一周を組むなら、まず Book and Fly で自分の行きたい都市を並べてみるのがいい。距離の上限に収まるかどうかがその場でわかるので、行程の現実味がつかめる。細かい乗り継ぎや座席の希望が出てきた段階で、予約センターや旅行会社に相談するという順番がやりやすい。

最新の運賃条件と購入可否は、かならずスターアライアンス公式サイトで確認してほしい。

「世界一周したい」と思ったとき、かつてもっとも現実的な選択肢のひとつだったのが、ANAマイルで発券するスターアライアンス世界一周特典航空券だった。ビジネスクラスなら約30万マイルで、太平洋・大西洋をそれぞれ横断しながら地球を一周できる——そんな仕組みが2025年6月まで存在していた。

わたしが実際にこの特典で旅したのは、羽田 → フランクフルト → ウィーン → ブダペスト → ミュンヘン → パリ → ロンドン → ニューヨーク → ワシントンDC → 羽田というルート。パリ〜ロンドン間はユーレイルで移動し、フライト回数を最小限に抑えた「ほぼ最短」の欧州・北米コースだった。

この記事では、終了した制度の骨格をふり返りながら、いまANAマイルで多都市を周遊するための代替案を整理する。あわせて、かつて人気だった5つのルート例も、旅の設計の参考として残しておく。

ANAマイルの特典航空券のほうは終了しています(2025年6月23日)

ANAマイルで発券できた「スターアライアンス世界一周特典航空券」は、2025年6月23日をもって新規発券を終了しました。2025年6月24日以降、マイルを使って一枚のチケットで世界一周を組むことはできません。2025年6月23日までに発券された特典航空券は、券面の有効期限まで従来どおり利用できます(変更を含む)。この記事は、終了した制度の記録と、いま残っている代替案の整理として残しています。なお、お金を払って買う有償の Star Alliance Round the World 運賃は2026年もふつうに購入できます。料金と買い方は、この記事の前半にまとめています。最新の条件はかならずANA公式サイトでご確認ください。

スターアライアンス世界一周航空券とは

スターアライアンス(Star Alliance)は、ANA・ルフトハンザ・ユナイテッド・シンガポール航空・タイ国際航空など25社以上が加盟する世界最大の航空連合だ。

その加盟航空会社のネットワークを使い、ANAマイルで一周分をまとめて発券できたのが「スターアライアンス世界一周特典航空券」だった。複数の航空会社をまたいで乗り継いでも、一枚の特典航空券として管理できるのが特徴だった。この特典は2025年6月23日で新規発券を終了している。以下は、終了までの制度の骨格である。

スターアライアンスの主な加盟航空会社

航空会社 ハブ空港 主なカバーエリア
ANA(全日本空輸) 成田・羽田 日本発着の起点。アジア・北米・欧州に就航
ルフトハンザ フランクフルト・ミュンヘン 欧州最大のハブ。世界各地に幅広く就航
ユナイテッド航空 ニューアーク・シカゴ・ヒューストン・LAほか 米国内の移動に不可欠。大西洋・太平洋路線も豊富
シンガポール航空 シンガポール(SIN) 東南アジアのハブ。ロンドン・ニューヨーク・シドニーへの直行便あり
タイ国際航空 バンコク・スワンナプーム(BKK) 東南アジアのハブ。欧州・日本・インドに就航
ターキッシュ エアラインズ イスタンブール(IST) 欧州・中東・アフリカへの接続拠点。就航都市数は世界最多級
エア・カナダ トロント・モントリオール・バンクーバー カナダ全土と北米・欧州・アジアをカバー
エア・チャイナ 北京(PEK) 中国全土と欧州・北米へのゲートウェイ
エア・インディア デリー(DEL)・ムンバイ インド亜大陸への主要キャリア。欧米にも直行便
ニュージーランド航空 オークランド(AKL) 南太平洋・オセアニアへのアクセス。ロサンゼルス・ロンドン直行あり
オーストリア航空 ウィーン(VIE) 中欧・東欧へのハブ。東京直行便あり
スイス インターナショナル エアラインズ チューリッヒ(ZRH) ルフトハンザグループ。欧州・北米・アジアに就航
ブリュッセル航空 ブリュッセル(BRU) ベルギー発着。サブサハラ・アフリカへの路線が充実
エチオピア航空 アディスアベバ(ADD) アフリカ最大のネットワーク。東京・欧州・北米にも就航
南アフリカ航空 ヨハネスブルク(JNB) 南部アフリカへのアクセス。ケープタウン・ナイロビへも就航
エジプト航空 カイロ(CAI) 北アフリカ・中東への拠点。アフリカ大陸内の路線も豊富
エバー航空 台北・桃園(TPE) 台湾発着。北米・欧州・東南アジアに就航
LOT ポーランド航空 ワルシャワ(WAW) 東欧へのハブ。ニューヨーク・シカゴ直行あり
TAP エア ポルトガル リスボン(LIS) ポルトガル語圏(ブラジル・アフリカ)への路線が豊富
コパ航空 パナマシティ(PTY) 中南米全域をカバーするハブ。北米・欧州とも接続
アビアンカ ボゴタ(BOG)・リマほか 南米・中米への路線ネットワーク

2026年現在、スターアライアンスには上記の主要加盟会社のほか、クロアチア航空・LOT系の地域航空会社など合計25社以上が加盟している。加盟会社は変動することがあるため、最新情報はスターアライアンス公式サイトで確認してほしい。

基本ルール

項目 内容
旅行方向 東回り・西回りのどちらか一方向のみ(途中で逆戻り不可)だった
大洋横断 太平洋と大西洋を航空機でそれぞれ1回ずつ横断する必要があった
最大フライト数 最大12回のフライトが可能だった
途中降機 最大8回まで(欧州内は最大3回、日本国内は最大4回)
地上移動 最大5区間の地上移動が可能で、その距離は必要マイル数に含まれなかった
有効期間 最初の搭乗日から最長1年間
オープンジョー ある都市に着いて、別の都市から出発するルートも可能だった

「オープンジョー」を使うと、パリに着いて電車や車で移動し、ロンドンから出発する、という組み合わせができた。わたしのルートでパリ〜ロンドン間をユーレイルにしたのも、これを活用したものだ。この「途中降機+オープンジョー」という考え方は、じつは終了後のいまも、区間ごとの提携特典航空券のなかで一部いかすことができる。詳しくは後述する。

料金の仕組み

スターアライアンス世界一周特典航空券は、総飛行距離(マイル数)と客室クラスによって必要マイル数が決まっていた。ゾーン制ではなく、実際に飛んだ距離の合計をチャートに当てはめる方式だった。距離が長くなるほど必要マイル数が増える。以下は、終了時点でもっとも距離の長い最上位区分の必要マイル数だ。

総飛行距離(マイル) エコノミー ビジネス ファースト
44,001〜50,000マイル(最上位区分) 200,000マイル 300,000マイル 450,000マイル

総飛行距離が短い区分では、必要マイル数はこれより少なかった。距離帯ごとの詳しいチャートは、終了とともにANA公式サイトから外れている。上記はあくまで最上位区分の数字であり、実際の必要マイル数は組んだルートの総距離しだいだった。いずれの場合も、これとは別に燃油サーチャージと空港税がかかった。

この記事の後半に出てくる「◯万円」という料金の目安は、特典航空券ではなく、同じルートを現金の世界一周運賃で買った場合のおおよその金額感の参考として残している。マイルで発券する制度そのものは、上記のとおり2025年6月に終了している。

いまANAマイルで多都市を周遊する代替案

一枚で世界一周を組む特典は終わったが、ANAマイルで複数都市をめぐる旅を設計する方法は、いくつか残っている。数字や細かい条件は改定が続いているため、発券前にかならずANA公式サイトで最新の内容を確認してほしい。

代替案 内容
提携特典のストップオーバー+オープンジョー ANAの提携航空会社(スターアライアンス)特典航空券は、日本発着の往復で1回の途中降機(ストップオーバー)が設定できる。オープンジョーと組み合わせれば、往復1枚のなかに複数都市を無理なく差し込める。ANA単独運航の特典にはストップオーバーの設定がなく、提携特典ならではの使い方だ。
片道特典航空券(2025年6月24日以降) 2025年6月24日の予約・発券分から、国際線特典航空券が片道でも利用できるようになった。行きと帰りで別の都市を選ぶ、目的地で片道を継ぎ足すといった柔軟な組み方がしやすくなった。ただし片道旅程では途中降機はできない。
複数回に分けた周遊 それぞれの区間を個別の特典航空券として別々に発券し、いくつかの旅に分けて世界を一周する方法。一枚で管理する手軽さは失われるが、貯めたマイルの範囲で無理なく組める。区間ごとにストップオーバーを効かせれば、実質的に多都市を周遊できる。

ストップオーバーやオープンジョーの具体的な組み方は、ストップオーバーとは何か——1枚の特典航空券で複数都市を旅する、マイル上級者の発想法でくわしく解説している。必要マイル数・対象路線・利用条件は改定されることがあるため、実際の発券前にはANA公式サイトで最新情報を確認してほしい。

5つのルートを地図で見る

ここから紹介する5つのルートは、特典が現役だったころに人気だった組み方の例だ。いまはこのまま一枚で発券することはできないが、行きたい都市をつなぐ旅の設計図としては、いまも参考になる。各線は実際の大圏航路(最短経路)を示している。



おすすめルート5選

ロンドン タワーブリッジ
© Wikimedia Commons

ルート1|欧州・北米クラシックコース(わたしが使ったルート)

ヨーロッパの主要都市を複数まわったあと、大西洋を渡って北米へ。そのまま太平洋を越えて日本に戻る、もっともオーソドックスなルートだ。

城・美術館・旧市街をじっくり歩きたい人に向いている。鉄道や長距離バスでの移動を組み合わせると、飛行機では気づかない「国境を越える感覚」も楽しめる。

区間 移動手段 主な見どころ
羽田 → フランクフルト ANA / ルフトハンザ 欧州の玄関口。旧市街・レーマー広場
フランクフルト → ウィーン ルフトハンザ / オーストリア航空 ウィーン美術史美術館・シェーンブルン宮殿
ウィーン → ブダペスト オーストリア航空 / 鉄道 漁夫の砦・王宮の丘。ドナウ川の夜景
ブダペスト → ミュンヘン ルフトハンザ マリエン広場・ホーフブロイハウス
ミュンヘン → パリ ルフトハンザ ルーブル美術館・エッフェル塔・マレ地区
パリ → ロンドン ユーレイル(ユーロスター) 大英博物館・タワーブリッジ・コッツウォルズ
ロンドン → ニューヨーク ユナイテッド航空 / ANA マンハッタン・メトロポリタン美術館・ブルックリン
ニューヨーク → ワシントンDC ユナイテッド航空 / アムトラック スミソニアン博物館群(入場無料)・リンカーン記念堂
ワシントンDC → 羽田 ANA / ユナイテッド航空 帰国

総飛行距離:約17,500マイル(26,000マイル帯)

推奨滞在期間:3〜4週間

料金の目安:エコノミー 35万〜45万円 / ビジネス 90万〜110万円(燃油サーチャージ・空港税別)

ブダペストからミュンヘンは鉄道(約6時間)にすると、チケットの区間数を節約できる。ニューヨーク〜ワシントンDC間もアムトラックなら2時間半。国内移動を鉄道に置き換えることで、ストップ数の上限を消費せずに都市数を増やすことができる。

タージマハル(インド・アーグラー)
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ルート2|世界遺産めぐりコース

タージマハル・アヤソフィア・コロッセオ・ベルサイユ宮殿——人類が「世界の宝」と認めた場所を、一度の旅でつないでいく。

このルートの核心は、アジア → 中東・南アジア → ヨーロッパ → 北米という「文明の流れ」を体で感じられること。単なる観光スポットの羅列ではなく、歴史の連続性を旅で読む体験になる。

区間 移動手段 世界遺産・見どころ
羽田 → バンコク タイ国際航空 / ANA ワット・プラケオ・アユタヤ遺跡群(車で1.5時間)
バンコク → デリー タイ国際航空 / エア・インディア タージマハル(アーグラー日帰り可)・レッド・フォート
デリー → イスタンブール ターキッシュ エアラインズ アヤソフィア・トプカプ宮殿・グランドバザール
イスタンブール → ローマ ターキッシュ エアラインズ / ルフトハンザ コロッセオ・フォロ・ロマーノ・バチカン市国
ローマ → パリ ルフトハンザ ベルサイユ宮殿・セーヌ河岸の建造物群
パリ → ニューヨーク ユナイテッド航空 / エア・カナダ 自由の女神・エリス島移民博物館
ニューヨーク → 羽田 ANA / ユナイテッド航空 帰国

総飛行距離:約19,500マイル(26,000マイル帯)

推奨滞在期間:4〜5週間

料金の目安:エコノミー 38万〜48万円 / ビジネス 95万〜120万円(燃油サーチャージ・空港税別)

デリーからアーグラー(タージマハル)へは列車で2〜3時間。朝一番の便でデリーに到着し、その日の夜行列車でアーグラーへ移動、翌朝タージマハルを訪れ、デリーに戻るという1泊2日の動きが定番だ。デリーでの予備日を1日持っておくと余裕ができる。

タイ・ピピ島のビーチ
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ルート3|ビーチリゾートコース

世界中の海とリゾートをつないでいくルート。飛行機での移動は都市間のみにして、各拠点からリゾートアイランドへは別途移動する設計にする。

プーケット・バリ・マイアミビーチ・ハワイを一度の旅でつなげる、贅沢な「海づくし」のルートだ。

区間 移動手段 拠点リゾート
羽田 → シンガポール シンガポール航空 / ANA セントーサ島・バリ島(LCCで1.5時間)
シンガポール → バンコク タイ国際航空 / シンガポール航空 プーケット・サムイ島(国内線で1時間前後)
バンコク → フランクフルト タイ国際航空 / ルフトハンザ 地中海(ニース・コートダジュール)へ南下
フランクフルト → マイアミ ルフトハンザ / ユナイテッド航空 マイアミビーチ・キーウェスト・バハマ
マイアミ → ロサンゼルス ユナイテッド航空 サンタモニカビーチ・ラグナビーチ
ロサンゼルス → ホノルル → 羽田 ANA / ユナイテッド航空 ワイキキビーチ・マウイ島。太平洋を越えて帰国

総飛行距離:約23,000マイル(26,000マイル帯)

推奨滞在期間:5〜6週間

料金の目安:エコノミー 40万〜52万円 / ビジネス 100万〜130万円(燃油サーチャージ・空港税別)

バリ島はシンガポールの「オープンジョー」を使って旅程に組み込むのが効率的だ。シンガポールに飛んでバリへ渡り、バンコクから次の便に乗る、という組み合わせなら、RTWのストップ数を節約しながらバリを楽しめる。地中海は鉄道でフランクフルトからニースへ南下し、ニースから次の便を組む方法もある。

バルセロナ サグラダ・ファミリア
© Wikimedia Commons

ルート4|美食・グルメコース

世界の食の都をつないでいく、食べることを旅の目的にしたルート。バンコク・イスタンブール・バルセロナ・パリ——それぞれが料理の個性をもつ都市だ。

ミシュランの星つきレストランだけを狙うのではなく、市場・屋台・地元の食堂も含めた「食の生態系」を体感することが、このルートの真の楽しみ方だ。

区間 移動手段 食の見どころ
羽田 → バンコク タイ国際航空 / ANA カオサンの屋台・オーントーン・クアゲーン(絶品グリーンカレー)・オートーコー市場
バンコク → イスタンブール ターキッシュ エアラインズ カパルチャルシュ(グランドバザール)・ケバブ・ミダイ・ボスポラス朝食文化
イスタンブール → バルセロナ ターキッシュ エアラインズ / ルフトハンザ ラ・ボケリア市場・カタルーニャ料理・パエリャ・タパスバー文化
バルセロナ → パリ ルフトハンザ / 高速鉄道 ビストロ・バゲット・ルイ・ヴィトン財団のダイニング・パッサージュ
パリ → ニューヨーク ユナイテッド航空 / エア・カナダ チェルシーマーケット・コリアタウン・クイーンズの多国籍グルメ
ニューヨーク → 羽田 ANA 帰国

総飛行距離:約18,500マイル(26,000マイル帯)

推奨滞在期間:4〜5週間

料金の目安:エコノミー 37万〜47万円 / ビジネス 92万〜115万円(燃油サーチャージ・空港税別)

バルセロナ〜パリ間は、高速鉄道AVEとTGVを乗り継ぐと約6時間半。飛行機より時間がかかるが、カタルーニャからフランス・カルカッソンヌあたりを車窓で通過する体験は鉄道ならではだ。オープンジョーを活用して「バルセロナ着・パリ発」にすればRTWチケット上も問題ない。

アフリカ・サバンナの野生動物
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ルート5|アフリカ大自然コース

サバンナで動物を見て、砂漠を歩いて、フィヨルドを眺める——「地球のスケール感」を体で感じたい人のためのルートだ。アフリカをスターアライアンスで旅できるのは、エチオピア航空と南アフリカ航空が加盟しているから。

一般的な世界一周ルートではあまり見かけないが、旅慣れた人ほど「この選択肢があったか」と思うルートだ。

区間 移動手段 見どころ
羽田 → シンガポール シンガポール航空 マリーナベイ・ガーデンズバイザベイ
シンガポール → ナイロビ エチオピア航空(アジスアベバ経由) マサイマラ国立保護区(サファリ)・アンボセリ(キリマンジャロを望む)
ナイロビ → ヨハネスブルク 南アフリカ航空 / エチオピア航空 喜望峰・ワインランド(ステレンボッシュ)・テーブルマウンテン(ケープタウン)
ヨハネスブルク → フランクフルト ルフトハンザ / 南アフリカ航空 欧州経由北米へ
フランクフルト → ニューヨーク ルフトハンザ / ユナイテッド航空 マンハッタン・ブルックリン
ニューヨーク → 羽田 ANA 帰国

総飛行距離:約25,500マイル(26,000マイル帯ぎりぎり)

推奨滞在期間:5〜6週間

料金の目安:エコノミー 42万〜55万円 / ビジネス 105万〜135万円(燃油サーチャージ・空港税別)

ケニアのサファリはナイロビから陸路・小型機で入るのが基本。マサイマラへは小型チャーター機で約45分。ヨハネスブルクからケープタウンへは国内線で約2時間(当時は南アフリカ航空の国内線を世界一周の一区間として組み込むこともできた)。アフリカを旅する際は、ビザと健康証明書の事前確認を忘れずに。

5ルートの比較一覧

ルート 総マイル エコノミー目安 ビジネス目安 推奨期間
欧州・北米クラシック 約17,500マイル 35万〜45万円 90万〜110万円 3〜4週間
世界遺産めぐり 約19,500マイル 38万〜48万円 95万〜120万円 4〜5週間
ビーチリゾート 約23,000マイル 40万〜52万円 100万〜130万円 5〜6週間
美食・グルメ 約18,500マイル 37万〜47万円 92万〜115万円 4〜5週間
アフリカ大自然 約25,500マイル 42万〜55万円 105万〜135万円 5〜6週間

料金はあくまでも目安。燃油サーチャージ・空港税・発券手数料が別途加算されるため、実際の総額はANAまたは旅行代理店に確認してほしい。2026年の燃油サーチャージは路線によって5万〜20万円程度の幅がある。

予約の流れと注意点

発券はどこでするか

スターアライアンス世界一周特典航空券が現役だったころは、日本出発の場合、ANA(全日本空輸)の電話予約で発券するのが基本だった。オンラインにRTW専用の予約システムがなく、電話で相談しながら全区間を組んでいく形だった。

この特典は2025年6月23日で終了しているため、いまはこの手続きそのものが使えない。以下は、当時どのように予約を進めていたかの記録として残す。いまANAマイルで多都市をめぐりたい場合は、前述の代替案(区間ごとの提携特典・片道特典・ストップオーバー)を組み合わせて設計することになる。

予約のタイミング

世界一周航空券は通常の往復チケットと異なり、すべての区間を事前に決めてから発券する。出発の3〜6か月前に全日程のルートを確定し、航空会社に確認を取りながら予約を進めていくのが基本的な流れになる。

ストップする都市のホテルや現地移動手段とも連動するため、大まかなルートと滞在期間を先に決めて、全体のスケジュールをざっくり固めてから発券に動くとよい。

変更・払い戻しのルール

発券後に都市を追加・変更することは基本的にできないか、できても手数料がかかる。旅の途中で旅程を変えたくなることは必ずあるので、「変えられない前提で計画する」というのが世界一周航空券を使いこなすうえで大切な心構えだ。

ただし、同じ路線内での日程変更(出発日の前後ずらし)は、fare ruleによっては手数料を払って変更できる場合もある。発券時に確認しておくとよい。

よくある質問

スターアライアンスの世界一周特典航空券は終了したのですか?

スターアライアンスには2026年時点で25社以上が加盟している。ANA・ルフトハンザ・シンガポール航空・タイ国際航空・ユナイテッド航空・エア・カナダ・ターキッシュ エアラインズ・エチオピア航空・南アフリカ航空など、世界各地の主要航空会社をカバーしている。かつての世界一周特典航空券は、一枚で複数社を乗り継げるのが最大の特徴だった。なお、ANAマイルで一枚にまとめて発券するこの特典は2025年6月23日で終了しており、いまは各区間を個別の特典航空券として予約することになる。

世界一周航空券のマイルを貯めることはできますか?

搭乗時のマイル積算はできる。RTWチケットで飛んだ分のマイルは、発券した航空会社のマイレージプログラムに加算される。一方、マイルを使ってRTWチケットを発行する(特典航空券として世界一周する)仕組みは、スターアライアンスが2025年に廃止した。現在、マイルで世界一周を組みたい場合は、各区間を個別の特典航空券として別々に予約・発券するしかない。手間はかかるが、マイルの価値を最大化する旅の設計としては有効な選択肢だ。

世界一周の途中で旅程を変えることはできますか?

都市の追加や変更は基本的に手数料がかかり、場合によっては新規発券が必要になる。同じ路線での出発日の変更は一定の手数料で対応できることが多い。旅の途中でルートを大きく変えることは難しいと考えておくほうがよく、事前にルートをしっかり固めてから発券することが大切だ。

ユーレイルや現地の鉄道移動はマイル数にカウントされますか?

鉄道移動はスターアライアンスのRTW航空券のマイル数には含まれない。パリ〜ロンドン間をユーロスターで移動した場合、その区間の距離はカウントされず、フライトで消費したマイル数だけが料金の基準になる。オープンジョーを活用して「ある都市に着いて、別の都市から出発する」設計にすれば、鉄道での移動を自由に組み合わせることができる。

世界一周に最適な期間はどのくらいですか?

滞在都市数にもよるが、3〜4都市なら3〜4週間、5〜7都市なら5〜8週間が目安になる。有効期間は最長1年なので、長い休暇を取れる場合は2〜3か月かけてじっくり旅することもできる。ただし旅の疲労と宿泊費のことを考えると、各都市3〜5泊を確保しながら無理なく動ける日程にするのが実際的だ。

ANAマイルで一枚にまとめて発券する世界一周特典は終わってしまったが、「地球を一周する」という旅そのものが消えたわけではない。区間ごとの提携特典航空券・片道特典・ストップオーバーを組み合わせれば、いまも複数の大陸をつなぐ旅はマイルで設計できる。手間は増えたぶん、行きたい都市を自分の手で並べていく面白さはむしろ増したとも言える。

まずは自分が行きたい都市を書き出し、どの区間をマイルでつなげるかを確認する作業から始めてみてほしい。必要マイル数や利用条件は改定が続いているので、実際の発券前にはかならずANA公式サイトで最新情報を確認してほしい。

ファーストクラス・スイートで世界一周する

かつてのスターアライアンス世界一周特典航空券は、エコノミーやビジネスだけでなく、ファーストクラスでも発券できた。加盟航空会社の中には、ビジネスクラスをはるかに超えた体験を提供するプロダクトを持っているところがある。以下は、特典が現役だったころに憧れられた「オールファースト」の組み方を、旅の参考として残したものだ。いまは一枚では発券できないが、区間ごとの提携特典航空券でファーストクラスを狙う設計の参考にはなる。

ANA の THE Suite、ルフトハンザのファーストクラス、シンガポール航空の Suites——これらを組み合わせて「オールファースト」で世界一周するルートを考えてみる。

スターアライアンスでファーストクラスを提供する主な航空会社

航空会社 プロダクト名 主な就航路線 特徴
ANA(全日本空輸) THE Suite 成田 ↔ ニューヨーク・ロンドン・フランクフルト・パリ 完全個室スイート。ダブルベッド構成可。B777-300ER 搭載
ルフトハンザ First Class フランクフルト ↔ 東京・ニューヨーク・シンガポール・香港 他 個室スイート。フランクフルトのファーストクラスターミナル利用可
シンガポール航空 Suites シンガポール ↔ ロンドン・フランクフルト・ニューヨーク(直行便) A380 の最前部に6室のみ。ダブルベッド構成可。2名用スイートあり
スイス インターナショナル エアラインズ First Class チューリッヒ ↔ 東京・ニューヨーク・シンガポール 他 ルフトハンザグループ。ヘリンボーン配置。静かな機内が特徴

ユナイテッド航空はスターアライアンス加盟だが、長距離路線では「Polaris(ポラリス)」というビジネスクラス相当のプロダクトのみで、ファーストクラスの設定はない。アメリカ区間はビジネスクラスを使うか、ルフトハンザのコードシェア便を選ぶのが現実的な選択肢になる。

オールファースト世界一周の黄金ルート

ファーストクラスが設定されている路線だけをつないでいくと、こういうルートが成立する。

区間 航空会社・便名 機材 体験
成田 → フランクフルト ANA NH201 B777-300ER THE Suite(完全個室)。約12時間のフライト
フランクフルト → シンガポール ルフトハンザ LH779 A350-900 ルフトハンザ First。出発前にFCT(ファーストクラスターミナル)が使える
シンガポール → ロンドン シンガポール航空 SQ322 A380 Suites(6室のみ)。約13時間。機内でダブルベッドに変換可
ロンドン → ニューヨーク ユナイテッド UA901 など B767 / B777 この区間はビジネス(Polaris)。ファーストなし
ニューヨーク → 成田 ANA NH009 B777-300ER THE Suite(完全個室)。約14時間のフライト

ロンドン〜ニューヨーク区間だけはファーストクラスの設定がなく、ビジネスクラス利用になる。それでも、4区間のうち3区間を個室スイートで移動できる。

あるいは、ロンドン区間を外してフランクフルト発ニューヨーク行き(ルフトハンザ LH400)にすれば、全区間ファーストクラスにすることもできる。その場合は「成田 → フランクフルト(ANA)→ シンガポール(ルフトハンザ)→ フランクフルト → ニューヨーク(ルフトハンザ)→ 成田(ANA)」という形になるが、大西洋横断をフランクフルト経由で設計するルートだ。

ファーストクラス RTW の料金目安

クラス 26,000マイル以下 〜34,000マイル 〜39,000マイル
エコノミー 35万〜45万円 45万〜60万円 55万〜70万円
ビジネス 90万〜110万円 110万〜140万円 130万〜170万円
ファースト 160万〜200万円 200万〜260万円 240万〜300万円

ファーストクラスで3プロダクトを一度の旅でまとめて体験できたのは、世界一周特典航空券ならではの使い方だった。いまは一枚では組めないが、区間ごとの提携特典航空券でも、ANA THE Suite・ルフトハンザ・シンガポール航空 Suites を個別に狙うことはできる。

それぞれを現金で単独往復購入するとはるかに高くつくことを考えると、マイルでプレミアムキャビンを狙う旅は、いまも合理的な選択肢のひとつだ。必要マイル数や対象路線は改定が続いているため、実際の発券前にANA公式サイトで確認してほしい。

TE TRAVEL

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この記事を書いた人
TE travel 編集部
TE travel は、Team Elite メンバーによる旅行記録サイトです。ANAダイヤモンド・マリオット チタンエリート・ヒルトン ダイヤモンドなど、各プログラムの上級ステータスを実際に取得・維持しながら、ファーストクラス・ビジネスクラス・ラグジュアリーホテルを体験した記録を発信しています。ポイント・マイルの使い方から、上級会員だけが知る現場の実感まで、数字では伝わらない情報をお届けします。