世界一周航空券でどこまで行けるか|スターアライアンス・ワンワールド・スカイチームを比較

このページは「ANAマイル・SFC完全ガイド(2026年版)」のクラスター記事です。全体像を把握したい方は先に完全ガイドをご覧ください。

わたしは以前、世界一周航空券を使って周遊したことがあります。

「世界一周航空券」という言葉は聞いたことがあっても、実際にどう使うのか、どのアライアンスがいいのかは、調べてみないとなかなかわかりません。このページでは、スターアライアンス・ワンワールド・スカイチームの3種類を比較しながら、実際に使ってみてわかったことをまとめます。

まず前提として、世界一周航空券をめぐる状況はここ数年で大きく変わりました。2025年6月23日にはANAマイルを使ったスターアライアンス世界一周特典航空券の新規発券が終了し、スカイチームの世界一周運賃はすでに販売を終了しています。現時点で有償運賃として案内されているのはスターアライアンスとワンワールドの2つです。この記事では、まず今どれが利用できるのかを整理してから比較します。

世界一周航空券とは

世界一周航空券(RTW:Round The World ticket)は、一つの航空アライアンス内の加盟航空会社を組み合わせて、地球を一方向にぐるっと一周するチケットです。

通常の往復航空券と大きく違うのは、複数の都市に立ち寄れること、そして一方向に進むという制約があることです。太平洋と大西洋(またはインド洋)をそれぞれ1回ずつ渡る、というのが基本的なルールです。

価格の決め方はアライアンスによって異なります。飛行した総マイル数と利用クラスで決まるもの、立ち寄る大陸の数で決まるものなど、仕組みが少しずつ違います。運賃は季節や需要によって変動し、公式の予約ツールで実際のルートを入れて見積もるのが確実です。この記事の金額感はあくまで目安として読んでください。正確な運賃と最新のルールは、各アライアンスの公式サイトや発券する航空会社でご確認ください。

3アライアンスの比較

アライアンス 有償運賃の名称 価格の決まり方 日本の加盟社 現在の状況
スターアライアンス Round The World(Book & Fly) 総飛行マイル数と利用クラス ANA 有償運賃は販売中/ANAマイルの特典発券は2025年6月23日で終了
ワンワールド Oneworld Explorer / Global Explorer 大陸数 または 総飛行マイル数 JAL 販売中
スカイチーム Round the World なし(大韓航空・デルタなど) 世界一周運賃は販売終了

区間数の上限などの細かいルールは改定されることがあります。プランを固める前に、必ず公式の最新情報を確認してください。

スターアライアンス(ANA参加)

スターアライアンスの世界一周航空券(有償運賃)は、飛行する総マイル数と利用クラスによって価格が決まります。エコノミー・ビジネス・ファーストの各クラスで発券でき、ANA をはじめルフトハンザ、ユナイテッド、シンガポール航空、タイ国際航空などを組み合わせて使えます。予約と購入はスターアライアンス公式の「Book & Fly」ツールから行えます。

ルフトハンザの長距離航空機の客室内部
ルフトハンザの長距離航空機の客室内部(写真:Wikimedia Commons / Konstantin von Wedelstaedt / GFDL 1.2)

ここで一点、注意が必要です。ANAマイルを使って世界一周特典航空券を発券する方法は、2025年6月23日で新規発券が終了しました。それ以前に発券済みのチケットは有効期限まで従来どおり使えますが、これから「マイルで世界一周」を計画することはできません。いま利用できるのは、あくまで有償運賃としての世界一周航空券です。

それでも、ANA が加盟しているので日本発着の便をANAにできるのは使いやすい点です。成田や羽田から出発して、アメリカ・ヨーロッパ・アジアを回って戻ってくるルートが組みやすいです。

運賃は季節や需要、選ぶルートとクラスによって変わるため、金額は Book & Fly ツールで実際のルートを入れて確認してください。ここで具体的な金額を挙げると誤解を招くので、あえて出しません。

スターアライアンスのルールで注意したいのは、旅程が一方向(東回りか西回りどちらか)でなければならないこと。途中で引き返すルートは組めません。また、同じ都市に2回以上立ち寄ることはできませんが、乗り継ぎとして通過するのは問題ありません。

ファーストクラスで発券した場合、ANA THE Suite(B777-300ER)やルフトハンザのファーストクラスに乗ることができます。ビジネスクラスの世界一周と比べると倍近い費用がかかりますが、それぞれの区間で最上位クラスを体験できるのは、世界一周航空券ならではの楽しみ方です。

ワンワールド(JAL参加)

ワンワールドの世界一周航空券には「Global Explorer」と「Oneworld Explorer」の2種類があります。

Global Explorer は飛行した総マイル数で価格が決まり、スターアライアンスと似た仕組みです。Oneworld Explorer は立ち寄る大陸の数(3〜6大陸)で価格が決まるため、総飛行距離よりも「何大陸を回るか」でプランニングしたい方に向いています。Oneworld Explorer は東回りか西回りのどちらか一方向に進み、太平洋と大西洋を1回ずつ渡るのが基本ルールで、フライト数は3〜16区間の範囲で組めます。

ワンワールドの世界一周運賃は現在も販売中で、公式サイトの予約ツールから組み立てられます。JAL が加盟しているので、日本発着の便をJALにできます。他にブリティッシュ・エアウェイズ、カタール航空、フィンエアー、マレーシア航空などを組み合わせられます。

Oneworld Explorer の運賃は「何大陸を回るか」で段階的に上がっていく仕組みで、大陸数が増えるほど高くなります。実際の金額は選ぶクラスや出発地によって変わるため、公式サイトの予約ツールで見積もるのが確実です。

ビジネスクラスで発券した場合、JAL のビジネスクラス(SKY SUITE)やカタール航空の Q Suite に乗れます。ファーストクラスで発券した場合は JAL ファーストクラスやブリティッシュ・エアウェイズのファーストクラスが利用できます。

スカイチーム

スカイチームは、以前は世界一周運賃(Round the World)を用意していました。ところが現在、この世界一周運賃は販売を終了しています。スカイチームは「ポイント・トゥ・ポイントの旅の環境が整い、旅行者の好みが大きく変わった」ことを理由に、世界一周チケットのプログラムを終了したと案内しています。

そのため、いまスカイチームで世界一周をしたい場合は、一つの世界一周運賃で組むのではなく、デルタ航空・エールフランス・大韓航空・中国南方航空などの区間を個別に予約してつなぐ形になります。日系の航空会社は加盟していないため、日本発着は大韓航空(仁川乗り継ぎ)やデルタ(成田・羽田発着あり)を使うことになります。

エールフランスのラ・プルミエール(ファーストクラス)やデルタ One(ビジネスクラス)に乗りたい方には魅力がありますが、「一枚の世界一周航空券でぐるっと回る」という組み方は、いまのスカイチームではできません。この点は他の2つと大きく違います。

実際に世界一周してみてわかったこと

旅程を組む際に感じたのは、「自由度が高い分、計画に時間がかかる」ということです。どのルートを通るか、どこで何泊するかを全部自分で決めるため、準備に数週間かかることもあります。

また、出発後に旅程を変更することも可能ですが、変更手数料がかかる場合があります。特に繁忙期は座席が取りにくくなるため、人気路線は早めに予約を入れておくのが安心です。

燃油サーチャージは発券時のレートが適用されるため、サーチャージが低い時期に発券するとトータルコストを抑えられます。

もう一点、意外と盲点になるのが「荷物」です。世界一周は移動が多いため、預け荷物の扱いが航空会社によって違います。アライアンス内でも会社によってルールが異なるので、乗り継ぎのたびに確認しておくと安心です。

どのアライアンスを選ぶか

日本発着をANAにしたい スターアライアンス
日本発着をJALにしたい ワンワールド
大陸の数でプランを組みたい ワンワールド(Oneworld Explorer)
総飛行マイルをコントロールしたい スターアライアンス または ワンワールド(Global Explorer)
ANA THE Suite で旅したい スターアライアンス(ファーストクラス発券)
カタール航空 Q Suite に乗りたい ワンワールド(ビジネスクラス発券)

わたしが使ったのはスターアライアンスです。ANA で日本を出発できること、シンガポール航空やルフトハンザが使えることが決め手でした。ルートの自由度も高く、旅程を組む楽しみ自体がひとつの体験になります。

費用は決して安くはありませんが、個別に往復航空券を買い集めるよりトータルで安くなることが多いです。特にビジネスクラスやファーストクラスで複数の大陸を回る場合は、世界一周航空券のほうが圧倒的にコストパフォーマンスがいいです。

まとめ

  • 有償の世界一周運賃を今も販売しているのはスターアライアンスとワンワールドの2つ
  • スカイチームの世界一周運賃は販売終了。個別区間をつなぐ形になる
  • ANAマイルを使ったスターアライアンス世界一周特典航空券は2025年6月23日で新規発券が終了
  • ANA を使うならスターアライアンス、JAL を使うならワンワールド
  • エコノミー・ビジネス・ファーストの各クラスで発券できる
  • 価格はスターアライアンスが総飛行マイル数と利用クラス、ワンワールドが大陸数(Oneworld Explorer)または総飛行マイル数(Global Explorer)で決まる
  • 運賃は季節や需要で変動するため、公式の予約ツールで見積もるのが確実
  • ビジネス・ファーストで複数大陸を回る場合、個別購入より割安になりやすい
  • 旅程変更は可能だが手数料がかかる場合がある

世界一周は、計画している時間も含めて旅のうちです。どのルートを通るか、どこで何をするかを考えながら旅程を組む時間は、なかなか楽しいものです。

よくある質問

Q. ANAマイルを効率よく貯める方法は?

A. ANAアメックス ゴールドカードのフライトボーナス+25%と、マリオット ボンヴォイ アメックス プレミアムのポイント→ANAマイル変換(60,000pt→25,000マイル)を組み合わせるのが最も効率的です。

Q. ANAビジネスクラスは何マイルで乗れますか?

A. 日本-ヨーロッパのビジネスクラス往復は2026年改定後で90,000マイル前後が目安です。特典航空券は1月下旬ごろ355日前から予約できます。



TE TRAVEL

世界一周検定

全50問。半分こたえられたら、旅慣れた人です。

世界の食卓、国のなりたち、空と海の移動、泊まるところ。旅の本にもガイドブックにも、たいてい載っていない問題を集めました。

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この記事を書いた人
TE travel 編集部
TE travel は、Team Elite メンバーによる旅行記録サイトです。ANAダイヤモンド・マリオット チタンエリート・ヒルトン ダイヤモンドなど、各プログラムの上級ステータスを実際に取得・維持しながら、ファーストクラス・ビジネスクラス・ラグジュアリーホテルを体験した記録を発信しています。ポイント・マイルの使い方から、上級会員だけが知る現場の実感まで、数字では伝わらない情報をお届けします。