セントレアの国内線ラウンジが9月7日に交代——エアラインラウンジは6日で終了、149席の「プラザ・プレミアム・ラウンジ名古屋」へ

中部国際空港セントレアの国内線ラウンジが、2026年9月7日に入れ替わります。ANAとJALが共用してきた「セントレア エアライン ラウンジ」は9月6日で営業を終え、翌7日から第1ターミナルの国内線出発制限エリアに「プラザ・プレミアム・ラウンジ名古屋(国内線出発)」が開きます。

運営会社が航空会社から独立系ラウンジ事業者に変わる、という話です。名前が変わるだけではありません。広さも席数も、入るための条件も、有料で入れるかどうかも変わります。セントレアを日常的に使っている方にとっては、9月7日の朝から出発前のすごしかたが変わるということです。

わたしはセントレアの国内線を何度も使ってきましたが、あのラウンジは「小さいけれど静か」というのが正直な印象でした。今回は席数が明らかになっているので、どう変わるのかを数字で見ていきます。

セントレア エアライン ラウンジは9月6日で営業終了

中部国際空港セントレア第1ターミナルの出発フロア。国内線出発の案内表示が見える
中部国際空港セントレア 第1ターミナル。写真:Wikimedia Commons / Tokumeigakarinoaoshima / CC0

ANAの公式サイトには、こう書かれています。2026年9月6日をもって名古屋(中部)空港「セントレア エアライン ラウンジ」の営業を終了し、9月7日からはプラザ・プレミアム・グループが運営する「プラザ・プレミアム・ラウンジ名古屋(国内線出発)」を利用してほしい、という案内です。

このラウンジは、ANA専用でもJAL専用でもありませんでした。セントレアの国内線には各社の専用ラウンジがなく、一定の条件を満たした搭乗者が航空会社を問わず使える共用ラウンジが1か所だけある、という構成だったのです。羽田や伊丹のように「ANAラウンジ」と「JALのサクララウンジ」が別々にあるのとは、そこが違いました。

場所は3階、国内線出発の8番搭乗口付近。保安検査を通ったあとの制限エリア内にあるので、荷物を預けて検査を抜けてから向かうかたちでした。営業時間は6時から最終便出発までです。

ANAの案内には、混雑についての注記もありました。ピーク時間帯にあたる6時30分から8時ごろは、混雑にともなって入場を制限する場合がある、というものです。セントレアの朝は東京・札幌・福岡・沖縄方面の便が集中するので、いちばん使いたい時間にいちばん入りにくい、という悩ましさが実際にありました。

もうひとつ、共用ラウンジならではの注意もありました。ANA運航便の情報アナウンスはおこなわれないので、搭乗時刻は自分で確認する必要があるという点です。これは新しいラウンジでも同じ前提で考えておいたほうがいいでしょう。

9月7日に開く「プラザ・プレミアム・ラウンジ名古屋」の中身

セントレア第1ターミナルの国内線出発エリア。ガラス越しに駐機中のANA機が見え、7-8番と2-6番の搭乗口案内が出ている
セントレアの国内線出発エリア。奥の案内が7-8番と2-6番の搭乗口を示している。写真:Wikimedia Commons / JKT-c / CC BY 3.0

新しいラウンジは、第1ターミナルの国内線出発制限エリアに開設されます。広さは約490平方メートル、席数は149席です。営業時間は従来と同じく6時から最終便の出発まで。運営するのはプラザ・プレミアム・グループ(PPG)で、香港を拠点に世界の空港でラウンジを展開している独立系の事業者です。

内装には名古屋らしさが入っています。受付の壁面はシャチホコをモチーフにしたデザイン。座席はガラス越しに空港の通路が見えるカウンター席、テーブル席、ソファーの3種類が用意されます。149席という数字は、国内線の共用ラウンジとしてはかなり大きいほうです。

設備で目を引くのは電源まわりです。電源コンセントに加えて、USB PD対応のType-C端子とType-A端子が用意されます。出発前にパソコンとスマートフォンの両方を充電したい人にとっては、これがいちばんありがたい変化かもしれません。

飲みものは、ビールとハイボールのサーバー、コーヒーマシンが置かれます。提供される製品は日本メーカーのものを採用するとされています。さらに期間限定で、アサヒビールの「トルネードディスペンサー」が試験的に導入されます。グラスの底から自動でビールが注がれる、あの装置です。国内線のラウンジで見られるのは、めずらしい機会でしょう。

旧ラウンジと新ラウンジのちがい

項目 セントレア エアライン ラウンジ(〜9月6日) プラザ・プレミアム・ラウンジ名古屋(9月7日〜)
運営 航空会社共用ラウンジ プラザ・プレミアム・グループ(独立系)
場所 3階 国内線出発 8番搭乗口付近(制限エリア内) 第1ターミナル 国内線出発制限エリア
広さ・席数 公表なし 約490平方メートル・149席
営業時間 6:00〜最終便出発まで 6:00〜最終便出発まで
有料での利用 なし(対象者のみ) 1人1,500円(税別)
電源・USB 公表なし コンセント・USB PD対応Type-C・Type-A
飲みもの ソフトドリンク・アルコール ビール・ハイボールサーバー、コーヒーマシン、期間限定でトルネードディスペンサー

この表で目立つのは、下から2行目です。旧ラウンジには「お金を払って入る」という選択肢がありませんでした。上級会員か、対象のクレジットカードをもっているか、そのどちらかでなければ入れなかったのです。9月7日からは1,500円(税別)を払えば誰でも入れるようになります。

使えるのは誰か——ANA・JALの上級会員と一部クレジットカード

セントレア第1ターミナル3階の国内線チェックインカウンターを見おろした様子
セントレア第1ターミナル3階のチェックインカウンター。写真:Wikimedia Commons / ノボホショコロトソ / CC BY 4.0

開業当初の対象者は、ANAとJALの上級会員、そして一部のクレジットカード会員です。ここは従来のエアライン ラウンジからの流れを引きついだかたちになります。

注意したいのは、プライオリティ・パスとラウンジキーが開業当初は対象外だという点です。今後は対象に加わる見通しだと報じられていますが、9月7日の時点では使えません。プライオリティ・パスをもっているから国内線でも大丈夫だろう、と考えていると入口で止まることになります。

セントレアには、国際線の出発制限エリアにすでに独立系ラウンジが3か所あります。プライオリティ・パスで入れるラウンジも、そちらには用意されています。ただし国内線と国際線では制限エリアが分かれているので、国内線に乗る日は国際線側のラウンジには行けません。ここは混同しやすいところです。

入りかた 9月7日時点での扱い
ANAの上級会員(プレミアムメンバー・SFCなど) 対象。詳細な条件はANAの規定にしたがう
JALの上級会員(JMBダイヤモンド・JGCなど) 対象。詳細な条件はJALの規定にしたがう
一部のクレジットカード会員 対象。カードの銘柄は各社の案内を確認
プライオリティ・パス 開業当初は対象外。今後加わる見通し
ラウンジキー 開業当初は対象外
有料で入る 1人1,500円(税別)

1,500円(税別)という価格は、国内の空港にあるカードラウンジの当日利用料とくらべると、少し高めの設定です。ただし飲みものの内容を見ると、ビールとハイボールのサーバーが常設されています。ソフトドリンクだけのカードラウンジとは中身が違うので、単純な比較はできません。

上級会員の資格をもっていない人でも、朝いちばんの便に乗る日や、乗り継ぎで時間があく日には、1,500円を払う価値を感じる場面はあるでしょう。これまでのセントレア国内線には、その選択肢自体がありませんでした。

日本の国内線ではじめての独立系ラウンジという意味

セントレアのスポットに駐機するANAの旅客機。ボーディングブリッジが接続されている
セントレアのスポットに着けたANA機(2012年撮影)。写真:Wikimedia Commons / inunami / CC BY 2.0

プラザ・プレミアム・グループが日本で国内線ラウンジを開設するのは、今回がはじめてです。これまで同社が日本で運営してきたのは国際線側のラウンジでした。

日本の空港ラウンジは長いあいだ、大きく2つに分かれてきました。航空会社が自前で運営するラウンジと、空港会社やカード会社の枠組みで運営されるカードラウンジです。そこに、世界の空港でラウンジ運営を専業にしている事業者が国内線で入ってくる。これは構図としてあたらしい動きです。

背景を考えると、理由はわかりやすいところにあります。セントレアの国内線には各社の専用ラウンジがなく、1か所の共用ラウンジで朝のピークをさばいてきました。入場制限がかかる時間帯があったことは、ANA自身が案内に書いていたとおりです。約490平方メートル・149席という規模は、その課題への回答だと読めます。

上級会員の立場から見ると、いい面と気になる面の両方があります。いい面は、席数が増えて朝の混雑がやわらぐ可能性が高いこと。電源とUSBが整備されるのも実務的にありがたい変化です。気になる面は、有料で誰でも入れるようになったぶん、混みかたが読みにくくなることでしょう。1,500円(税別)という価格がどれくらいの人を呼ぶのかは、開いてみないとわかりません。

ANAの上級会員資格については、2028年に向けた制度変更もすでに発表されています。ラウンジの使いかたも含めて全体像を確認しておきたい方は、ANA SFC大改定まとめ【2026-2028】もあわせてご覧ください。

9月7日以降、セントレアで気をつけたいこと

実際に使う場面を想定して、注意点を整理しておきます。

  • 9月6日までと9月7日からで、行き先が変わります。搭乗券に印字された案内や空港の表示を確認してください。
  • プライオリティ・パスは開業当初は使えません。国内線に乗る日は、代わりの入りかたを用意しておいたほうが安心です。
  • 共用ラウンジでは航空会社ごとの搭乗案内アナウンスがおこなわれないのがふつうです。搭乗時刻は自分で確認しましょう。
  • ラウンジは制限エリア内にあります。保安検査を抜けてから向かうので、検査場の混雑も見込んで早めに動くのが安全です。
  • トルネードディスペンサーは期間限定の試験導入です。いつまで置かれるかは公表されていません。

もうひとつ、国内線全体の話として押さえておきたいのが手荷物の締切です。羽田発の国内線では2026年9月1日から、手荷物を預ける締切が出発の30分前に前倒しされました。羽田発着の便を使う日は、ラウンジですごせる時間そのものが短くなる可能性があります。くわしくは羽田空港の国内線 手荷物預け締切が9月1日から出発30分前にで整理しています。

セントレア発着の路線そのものも、この夏から動きがありました。中部〜北海道の季節路線が2026年7月17日に就航し、女満別・旭川・函館へ各1日1往復が設定されています。あわせてANA中部〜北海道の季節路線もご覧ください。

まとめ

整理します。中部国際空港セントレアの国内線ラウンジは、2026年9月6日をもって「セントレア エアライン ラウンジ」が営業を終え、9月7日から「プラザ・プレミアム・ラウンジ名古屋(国内線出発)」に切りかわります。

新しいラウンジは第1ターミナルの国内線出発制限エリアにあり、広さは約490平方メートル、席数は149席。営業時間は6時から最終便出発までで、ここは従来と変わりません。運営はプラザ・プレミアム・グループで、同社が日本の国内線でラウンジを開くのははじめてです。

対象者は開業当初、ANAとJALの上級会員と一部のクレジットカード会員。プライオリティ・パスとラウンジキーは当初対象外で、今後加わる見通しです。上級会員でなくても、1人1,500円(税別)を払えば入れるようになります。

電源とUSB PD対応端子が整備され、ビールとハイボールのサーバー、コーヒーマシンが置かれます。期間限定でアサヒビールのトルネードディスペンサーも試験導入されます。

対象となるカードの銘柄や、会員ステイタスごとの細かい条件は各社の規定によります。ご自身の資格で入れるかどうかは、出発前にANAの国内線ラウンジサービス公式ページ中部国際空港セントレアのラウンジ案内で最新の情報をご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q. セントレア エアライン ラウンジはいつまで使えますか?

A. 2026年9月6日までです。翌9月7日から、同じ第1ターミナルの国内線出発制限エリアに開く「プラザ・プレミアム・ラウンジ名古屋(国内線出発)」に切りかわります。営業時間はどちらも6時から最終便出発までです。

Q. プラザ・プレミアム・ラウンジ名古屋は誰が使えますか?

A. 開業当初はANAとJALの上級会員、および一部のクレジットカード会員が対象です。会員ステイタスごとの細かい条件は各航空会社の規定によるため、出発前に公式ページでご確認ください。

Q. プライオリティ・パスで入れますか?

A. 開業当初は対象外です。ラウンジキーも同様に対象外とされています。今後プライオリティ・パスの会員も対象に加わる見通しだと報じられていますが、9月7日の時点では使えません。

Q. 上級会員でなくても有料で入れますか?

A. はい。非会員の料金は1人1,500円(税別)です。これまでのセントレア エアライン ラウンジには有料で入る仕組みがなかったので、ここは新しくできた選択肢になります。

Q. ラウンジの広さや設備はどう変わりますか?

A. 新しいラウンジは約490平方メートル・149席です。電源コンセントとUSB PD対応Type-C・Type-A端子、ビールとハイボールのサーバー、コーヒーマシンが用意されます。期間限定でアサヒビールのトルネードディスペンサーも試験導入されます。

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この記事を書いた人
TE travel 編集部
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