ANAが、2026年6月〜8月期の国際線ファーストクラス(洋食)について、当初予定していたメニューから、ANAシェフが手がける「ANAオリジナルメニュー」へ変更すると発表しました。
ファーストクラスの洋食は、ふだん外部の有名レストランやシェフの監修メニューが入ることが多い枠です。そこを、この夏はANA自身の料理長たちがつくる。これはちょっとめずらしい動きで、上級会員として実際に乗るわたしの立場からも、見逃せない変更でした。
この記事では、なにがどう変わるのか、誰がつくるのか、ビジネスクラスの夏メニューとどう違うのかを、ファースト搭乗目線で整理します。
2026年6〜8月期、ファーストクラス洋食は「ANAオリジナルメニュー」に
ポイントはシンプルです。2026年6月〜8月の国際線ファーストクラスで提供される洋食が、当初の予定メニューから、ANAシェフによる「ANAオリジナルメニュー」へ切り替わります。
ふだんANAのファーストクラス洋食は、世界の一流レストランや著名シェフとのコラボレーションが看板になっています。いっぽうで今回は、その看板を一度ANAの内側に戻し、自社の料理長たちの手で夏のひと皿を組み立てる、という構図です。
機内食は、座席やアメニティと並んでファーストクラスの体験を決める大きな要素です。シートの進化についてはANA 787-9の新シート解説で、アメニティの刷新についてはFRANZI採用のアメニティキット記事でそれぞれ触れていますが、今回の変更は「食」の部分のアップデートにあたります。
つくるのは誰か——ANAシェフという布陣
「ANAオリジナルメニュー」を手がけるのは、ANAに在籍する料理長たちです。代表的な顔ぶれを並べると、こうなります。
| 役割 | シェフ |
|---|---|
| 総料理長 | 清水 誠 |
| 和食料理長 | 森 誠剛 |
| 洋食料理長 | 山田 真吾 |
| ペストリーシェフ | 相田 紀昭 |
今回の洋食は、この洋食料理長を中心としたANAシェフ陣がつくります。外部のレストラン名が前に出ないぶん、「ANAそのものの味」をどこまで上げてくるかが問われる構成です。地上のレストランの再現ではなく、上空1万メートルの気圧と乾燥のなかでおいしいと感じる設計——そこにANA自身がどう答えるか、というところに見どころがあります。

なぜ「ANA自身がつくる」ことに意味があるのか
外部の名店監修は、たしかに強い看板になります。聞いたことのある店名がメニューに並ぶと、それだけで安心するし、期待も上がる。いっぽうで、地上の名店の味を上空でそのまま出すのは、じつはとてもむずかしいことです。
機内は気圧が低く、空気が乾いています。味覚と嗅覚は地上より鈍り、塩味と甘味はおよそ3割ほど感じにくくなるといわれます。だから機内食は、地上の料理をそのまま積めばいいわけではなく、「上空でちょうどよく感じる味」へ設計しなおす必要があります。
この設計を、いちばん知っているのは誰か。毎日その機内で料理を出しつづけているANAのシェフたちです。外部監修のメニューも最終的にはANA側が機内向けに調整しますが、今回は最初から「機内で食べておいしい」を知っている人たちが組み立てる。そこに、ANAオリジナルメニューのほんとうの強みがあると、わたしは見ています。
看板の派手さではなく、機内という制約のなかでの完成度。夏のファーストは、そこを静かに試してくる季節になりそうです。
ファーストクラスがある路線・機材を押さえておく
そもそもANA国際線のファーストクラスは、すべての便にあるわけではありません。設定があるのは、ボーイング777-300ERなど一部の長距離国際線機材に限られます。北米・欧州の主要路線が中心です。
つまり「夏のANAオリジナルメニューを食べたい」と思っても、まずファーストクラス設定のある路線・機材を選ぶ必要があります。マイルで特典航空券を狙う場合も、ファースト設定便から逆算して計画を立てるのが近道です。機材ごとの設備や最新スケジュールはANA 2026年下期の新機材スケジュール記事もあわせて確認しておくと、便選びがしやすくなります。
- ファーストクラスは777-300ERなど一部の長距離機材のみ
- 設定路線は北米・欧州の主要路線が中心
- 特典航空券狙いなら、ファースト設定便から逆算して計画する
ビジネスクラスの夏メニューとの違い
同じ2026年6〜8月期でも、ビジネスクラスは別の組み立てになっています。ビジネスクラスの夏の和食まわりには「銀座おかだ」店主・岡田徹氏の監修メニューが入ります。つまり、夏のANA国際線は、クラスごとに「誰がつくるか」が分かれている、ということです。
| クラス | 夏(6〜8月期)の特徴 |
|---|---|
| ファーストクラス(洋食) | ANAシェフによる「ANAオリジナルメニュー」へ変更 |
| ビジネスクラス | 「銀座おかだ」岡田徹氏 監修の夏メニュー |
この対比はおもしろくて、ファーストは「ANA自身の総合力」、ビジネスは「名店の監修」で勝負しているように見えます。どちらが上ということではなく、味の出どころが違う。乗り比べるなら、ここを意識して食べると差がよくわかるはずです。
事前予約サービスを使うと、夏メニューをもっと楽しめる
ANAの国際線ファースト・ビジネスには「機内食 事前予約サービス」があります。出発前にメインディッシュを選んでおけるしくみで、当日「食べたかったものが終わっていた」を避けられます。
今回のように期間限定でメニューが入れ替わるときは、この事前予約の価値がさらに上がります。わたしが乗るときも、季節限定メニューがあると分かっている便では、できるだけ事前に押さえておくようにしています。
- 6〜8月期は洋食がANAオリジナルメニューに切り替わる
- 食べたい一皿があるなら、事前予約で確保しておく
- ファーストとビジネスで味の出どころが違うので、乗り比べる価値がある
上級会員として、この夏をどう楽しむか
ダイヤモンドやプラチナといった上級会員にとって、機内食は「乗るたびに少しずつ違う楽しみ」です。同じ路線でも、季節が変わればメニューが変わる。だから、わたしは年に何度も乗る路線ほど、季節の入れ替わりを目印に予約を組むようにしています。
今回の6〜8月期は、ちょうどその入れ替わりが大きいタイミングです。ファーストの洋食がANAオリジナルへ、ビジネスは銀座おかだの監修へ。どちらも夏限定なので、9月に入れば内容は変わります。食べたいと思ったら、夏のうちに乗っておく、というのが正直なところです。
もうひとつ、覚えておきたいのが「往路と復路で味の方向が変わることがある」点です。日本発と海外発でケータリングの拠点が違うため、同じクラスでも提供される料理の雰囲気がそろわないことがあります。往復ともファーストに乗るなら、これも小さな楽しみとして味わってみてください。
- 季節の入れ替わりを目印に予約を組む
- 夏限定メニューは9月で終わるので、乗るなら夏のうちに
- 往路(日本発)と復路(海外発)で味の方向が変わることがある
まとめ——夏のファーストは「ANAそのものの味」を試す季節
2026年6〜8月の国際線ファーストクラス洋食が、ANAシェフによる「ANAオリジナルメニュー」へ。看板を外部から内側に戻したこの夏は、ANAの料理がどこまで来ているかを確かめる、いい機会だと思います。
名店の看板に頼らず、自社の料理長たちがどこまでの一皿を出してくるのか。乗るたびに評価が分かれる機内食だからこそ、この夏のファーストは一度自分の舌で確かめてみる価値があると思います。
提供メニューの詳細や期間、対象路線は変更されることがあります。実際に予約・搭乗する前には、かならずANA公式サイトのファーストクラス機内食ページで最新情報を確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q. ANAファーストクラスの洋食は、いつからANAオリジナルメニューに変わりますか?
A. 2026年6月〜8月期の国際線ファーストクラス(洋食)が対象です。当初予定していたメニューから、ANAシェフが手がける「ANAオリジナルメニュー」へ変更されます。
Q. ANAオリジナルメニューは誰がつくるのですか?
A. ANAに在籍する料理長たちです。総料理長の清水誠、和食料理長の森誠剛、洋食料理長の山田真吾、ペストリーシェフの相田紀昭らANAシェフ陣が手がけます。今回の洋食は洋食料理長を中心とした構成です。
Q. ビジネスクラスの夏メニューはファーストと同じですか?
A. 違います。ビジネスクラスは「銀座おかだ」店主・岡田徹氏の監修による夏メニューが入ります。ファーストはANA自身のシェフ、ビジネスは名店の監修と、味の出どころが分かれています。
Q. 機内食を事前に選ぶことはできますか?
A. できます。ANA国際線ファースト・ビジネスには「機内食 事前予約サービス」があり、出発前にメインディッシュを選べます。期間限定メニューのときは特に、事前予約で確保しておくのがおすすめです。
Q. メニューの詳細や対象路線はどこで確認できますか?
A. ANA公式サイトの「ファーストクラス 機内食・ドリンク(国際線)」ページで確認できます。提供メニュー・期間・路線は変更される場合があるため、搭乗前に最新情報を確認してください。
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