ソウル仁川国際空港に、スターアライアンスが自前のラウンジをつくります。スターアライアンスと仁川国際空港公社(IIAC)が2026年9月8日に覚書を締結し、第1ターミナルにあるアシアナ航空のビジネスラウンジ(ウェスト)を、2026年第4四半期にスターアライアンス・ラウンジへ切り替えると発表しました。
背景にあるのは、アシアナ航空の脱退です。アシアナ航空は2026年12月16日でスターアライアンスを離れ、翌17日に大韓航空と統合します。仁川でスターアライアンス便に乗る人はこれまでアシアナ航空のラウンジを使ってきたので、そのままだと年末に行き場がなくなるところでした。今回の覚書は、その穴をふさぐための手当てです。
覚書で決まったこと
発表された内容を整理すると、こうなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 締結日 | 2026年9月8日 |
| 締結したところ | スターアライアンス/仁川国際空港公社(IIAC) |
| 場所 | 仁川国際空港 第1ターミナル |
| 対象のラウンジ | 現在のアシアナ航空ビジネスラウンジ(ウェスト)を転換 |
| 運用開始 | 2026年第4四半期(10〜12月)を予定 |
| 対象になる人 | 仁川に乗り入れるスターアライアンス加盟14社の対象旅客 |
| 結ぶ都市 | 世界29都市 |
| 位置づけ | スターアライアンス ブランドのラウンジとして世界で7か所目 |
ゼロから新築するのではなく、いま動いているアシアナ航空のラウンジを引き継ぐかたちです。だから開設までが早い。アシアナ航空が抜ける12月16日より前に運用が始まる予定になっているので、切れ目なく使えるように組んであるとみていいと思います。
アシアナ航空の脱退までの流れ
年末に向けた日付を並べておきます。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2026年第4四半期 | 仁川第1ターミナルにスターアライアンス・ラウンジが開業予定 |
| 2026年12月16日 | アシアナ航空がスターアライアンスを脱退 |
| 2026年12月17日 | 大韓航空との統合 |
ANAが6月に出した案内でも、スターアライアンス ゴールドの資格をもつ人は2026年12月16日まではアシアナ航空の対象ラウンジを引きつづき使える、と説明されていました。つまり12月16日までは今までどおり、その先はスターアライアンス・ラウンジへ、という引き継ぎになります。

世界で7か所目のスターアライアンス・ラウンジ
スターアライアンスは、加盟各社のラウンジとは別に、アライアンス名義のラウンジをいくつかもっています。数は多くありません。今回の仁川で7か所目になります。
| 空港 | 都市 |
|---|---|
| ロサンゼルス国際空港(LAX) | ロサンゼルス |
| パリ・シャルル・ド・ゴール空港(CDG) | パリ |
| アムステルダム・スキポール空港(AMS) | アムステルダム |
| エセイサ国際空港(EZE) | ブエノスアイレス |
| ガレオン国際空港(GIG) | リオデジャネイロ |
| 広州白雲国際空港(CAN) | 広州 |
| 仁川国際空港(ICN) | ソウル ※2026年第4四半期予定 |
並べてみると、アジアはこれまで広州だけでした。そこに仁川が加わります。日本から近い場所にアライアンス名義のラウンジができるのは、乗り継ぎで使う人にとってはうれしい話です。
ANAを使う人にとって、どういう意味があるか
ANA自身の韓国路線は、羽田=金浦線が主役です。金浦はソウル市内に近く、日帰りに近い使いかたができる空港なので、仁川とは役割が分かれています。
いっぽうで仁川は、乗り継ぎの空港として意味があります。ユナイテッド航空、シンガポール航空、エチオピア航空、エバー航空、タイ国際航空といったスターアライアンス各社が乗り入れていて、日本から近いところで海外の路線網につながる。ANAマイルで発券した特典航空券で仁川を経由する人もいます。

ANAダイヤモンド・プラチナ、そしてSFC(スーパーフライヤーズカード)の会員は、スターアライアンス ゴールドの資格をもっています。この資格は加盟社の国際線に乗るときに、その空港の対象ラウンジを使えるというもの。仁川ではその窓口がアシアナ航空のラウンジでした。今回それがスターアライアンス・ラウンジに置き換わります。
資格そのものが変わるわけではありません。変わるのは、入口の看板です。ANAの上級会員資格についてはANAラウンジ条件変更2028まとめで整理しています。
まだわからないこと
今回の発表は覚書の締結までで、細かいところはこれからです。いまの時点で公表されていないのは、次のようなことです。
- 正確な開業日(2026年第4四半期としか出ていません)
- 座席数・営業時間・食事の内容
- 改装をするのか、いまの内装のまま看板だけ替えるのか
- アシアナ航空のもうひとつのラウンジ(イースト側)がどうなるか
- 第2ターミナルを使う人の扱い
仁川は2026年1月にアシアナ航空が第2ターミナルへ移り、ラウンジの配置が動いたばかりです。年末にかけてもうひと動きある可能性はあります。12月に仁川を通る予定がある人は、出発が近づいてからもう一度確認しておくと安心です。

まとめ
アシアナ航空の脱退は、日本から見ると「アシアナ航空にANAマイルで乗れなくなる」という話として語られがちでした。けれど実際に旅の質を左右するのは、こういう地上のサービスのほうだったりします。乗り継ぎの2時間をどこですごすかは、けっこう大きい。
スターアライアンスが自前のラウンジを7か所しかもっていないことを考えると、そのひとつを仁川に置くという判断は、この空港をアジアの乗り継ぎ拠点として重く見ている証拠だと思います。アシアナ航空が抜けたあともスターアライアンスの旗をおろさない、という意思表示でもあります。
ラウンジの利用条件や運航スケジュールは変わることがあります。最新の情報はANA公式のラウンジ案内、およびスターアライアンス公式サイトのラウンジファインダーでご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 仁川のスターアライアンス・ラウンジはいつから使えますか?
A. 2026年第4四半期(10〜12月)に運用を始める予定です。正確な開業日はまだ公表されていません。アシアナ航空がスターアライアンスを脱退する2026年12月16日より前の開業が想定されています。
Q. 場所はどこになりますか?
A. 仁川国際空港の第1ターミナルです。現在のアシアナ航空ビジネスラウンジ(ウェスト)が、そのままスターアライアンス・ラウンジへ転換されます。新しく建てるのではなく、いまあるラウンジを引き継ぐかたちです。
Q. ANAのSFC会員でも入れますか?
A. スターアライアンス ゴールドの資格をもつ人は、対象になる見込みです。ANAダイヤモンド・プラチナおよびSFC会員はスターアライアンス ゴールドにあたります。ただし利用条件の詳細は開業時にあらためて案内される見通しなので、確定情報を待ってください。
Q. アシアナ航空のラウンジは12月16日まで使えますか?
A. はい。ANAの案内では、スターアライアンス ゴールドの資格をもつ人は2026年12月16日まで、対象となるアシアナ航空のラウンジを引きつづき利用できるとされています。17日からは大韓航空との統合後の扱いになります。
Q. スターアライアンス・ラウンジは世界にいくつありますか?
A. 仁川を入れて7か所になります。既存の6か所はロサンゼルス、パリ・シャルル・ド・ゴール、アムステルダム、ブエノスアイレス、リオデジャネイロ、広州です。アジアでは広州につづいて2か所目になります。
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