お知らせ(2026年7月更新)
ANAマイルで発券できた「スターアライアンス世界一周特典航空券」は、2025年6月23日をもって新規発券を終了しました。2025年6月23日までに発券ずみの航空券は、有効期限まで従来どおり利用できますが、これから新しく世界一周特典を発券することはできません。この記事は、終了の事実をふまえて「かつての制度」と「いまANAマイルでできる代替案」を整理したものです。
「ANAマイルで世界一周ができる」という情報は、いまも検索するとたくさん出てきます。ただ、その多くは終了前に書かれたものです。すでに新規発券は止まっているため、これから世界一周特典を追いかけても発券にはたどり着けません。まずここを正しく押さえておくと、無駄なマイル集めや遠回りを避けられます。
このページでは、わたしが実際にマイルで各地を回ってきた経験もふまえて、次の3つを順に整理します。かつての制度がどんなものだったか、なぜ終わったのか、そしていまANAマイルで多都市をめぐるには何ができるのか。「世界一周航空券でどこまで行けるか」(アライアンス比較)とは重ならないよう、ANAマイル視点にしぼってお伝えします。
スターアライアンス世界一周特典航空券は終了しました
まず、いちばん大事なところから。ANAマイルで発券できたスターアライアンス世界一周特典航空券は、2025年6月23日をもって新規発券を終了しました。翌6月24日以降は、この特典を新しく発券することはできません。
すでに2025年6月23日までに発券した世界一周特典航空券は、航空券の有効期限まで従来どおり利用できます。日付の変更などもこれまでどおりです。ただ、それはあくまで発券ずみの人の話であって、これから新規に取ることはできない、という区別が大切です。
この終了は、ANAマイレージクラブの提携航空会社特典の見直しの一環として発表されました。同じタイミングで、提携特典を片道でも予約できるようにするなどの変更もおこなわれています。世界一周という大きな1枚のきっぷは姿を消しましたが、ANAマイルで海外を回る手段そのものがなくなったわけではありません。
かつての制度はどんなものだったか
終了した制度をふり返っておきます。これから発券はできませんが、どんなものだったかを知っておくと、代替案を考えるときの基準になります。

スターアライアンス世界一周特典航空券は、スターアライアンス加盟航空会社を組み合わせて、東回りか西回りのどちらか一方向に地球を一周する特典でした。ANA便だけでなく、ルフトハンザ・ユナイテッド・シンガポール航空・タイ航空・エアニュージーランドなど、加盟各社の便を組み合わせて旅程を作れました。
ルールの柱は、太平洋と大西洋をそれぞれ1回ずつ、飛行機で横断すること。折り返さず、同じ方向に世界をぐるりと回って出発地に戻る形でした。途中で滞在できる都市(ストップオーバー)は最大8回まで。旅の途中でいくつもの都市に腰を据えられる点が、世界一周特典ならではの魅力でした。
必要マイル数は、旅程の「総飛行距離」に応じて段階的に決まる仕組みでした。よく誤解されますが、「ゾーン(地域ブロック)の数」で決まるのではなく、距離ベースの段階表です。距離が短ければ少なく、長ければ多くなります。ビジネスクラスの場合、距離が短めの旅程ではおおむね10万マイル台から、いちばん距離の長い段階では300,000マイルという幅がありました。
補足:必要マイルは距離ベースだった
具体的な段階ごとのマイル数は旅程の総飛行距離で変わり、公式の距離別チャートに沿って決まっていました。過去の解説記事に載っている「◯ゾーンで◯万マイル」という書き方は正確ではありません。この点は、代替案を検討するうえでも覚えておく価値があります。距離を意識してルートを組むと、必要マイルを抑えやすかったからです。
こうした自由度の高さから、世界一周特典はマイルの使い道として長く人気がありました。だからこそ、終了はマイルを貯めてきた人にとって大きな出来事でした。ここから先は、その穴をどう埋めるかという話です。
いまANAマイルで多都市をめぐる代替案
世界一周特典は終わりましたが、ANAマイルで複数の都市を組み込んで旅する方法は残っています。1枚で地球を一周、とはいきませんが、工夫すれば「多都市をめぐる特典旅」は十分に組めます。
提携(スターアライアンス)特典航空券のストップオーバー
いちばん現実的なのが、ANAの提携航空会社特典航空券(スターアライアンス加盟社を使う特典)を、ストップオーバー(途中降機)を組み込んで発券する方法です。
ANAの提携特典では、旅程が日本以外の国を出発する場合を含め、往復の旅程に1回のストップオーバーを入れられます。目的地とは別に、途中の都市でしっかり滞在できるということです。たとえば往路の乗り継ぎ地で数日過ごし、そのあと最終目的地へ向かう、といった組み方ができます。世界一周のように最大8都市とはいきませんが、折り返し以外の都市を旅程に加えられます。
ストップオーバーと乗り継ぎの違い
ストップオーバーは、途中の都市で長めに滞在すること(一般に24時間以上の滞在が目安)。単なる乗り継ぎは、次の便に乗るための短い通過です。ストップオーバーを1回組み込めると、実質的に「2都市を旅する特典」になります。ルールは改定されることがあるため、発券前にANA公式の最新条件を必ず確認してください。
オープンジョーと片道特典
もう一つ覚えておきたいのが、オープンジョー(往路の到着地と復路の出発地を別の都市にする組み方)です。ANAの提携特典では、往復の旅程にオープンジョーを組み込めます。たとえば「行きはロンドンまで、帰りはパリから」といった形にすれば、2都市を陸路や別手段で移動しながら旅程に入れられます。
さらに、2025年6月24日以降は、提携航空会社の特典航空券を片道でも予約できるようになりました。以前は往復が基本でしたが、片道が使えると旅程の組み立ての自由度が上がります。片道の特典を組み合わせて、複数の都市を段階的に回るという発想もできます。
なお、ANA自社便(ANAが運航する国際線)の特典については、日本発の旅程ではストップオーバーが認められていません。いっぽう、日本以外の国を出発する旅程ではストップオーバーやオープンジョーを組めます。自社便特典と提携特典で条件が異なる点は、混同しやすいので注意してください。
| 組み方 | できること | 注意点 |
|---|---|---|
| 提携特典+ストップオーバー | 往復の途中に1回、都市滞在を組み込める | 回数・条件は改定されうる。発券前に公式で確認 |
| オープンジョー | 到着地と出発地を別都市にして2都市を回る | 都市間の移動は自分で手配する |
| 片道特典(2025年6月24日〜) | 片道単位で予約でき、旅程を柔軟に組める | 片道ごとの必要マイル・条件を確認 |
複数回に分けて周遊する考え方
世界一周特典が1枚で完結していたのに対して、いまは「複数の特典航空券を組み合わせて、結果として多都市をめぐる」という考え方が中心になります。片道特典やストップオーバー、オープンジョーを組み合わせれば、1回の長い旅で複数地域をつなぐことも、数回に分けて世界の各地を回ることもできます。
大切なのは、旅程を組む前にANA公式で最新のルールと必要マイルを確認することです。提携特典の条件は改定されることがあり、必要マイルも路線やクラス、シーズンで変わります。この記事の数字や条件も、発券のタイミングで変わっている可能性があります。必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
終了したサービスを追いかけないために
最後に、いちばんお伝えしたいこと。すでに終了した世界一周特典を前提に、マイルを貯めたりルートを検討したりするのは、時間とマイルの無駄になります。ネット上には終了前の情報が大量に残っているため、うっかりそれを追いかけてしまう人が少なくありません。
- 「スターアライアンス世界一周特典を新しく発券する」ことは、いまはできない
- 2025年6月23日までに発券した人は、有効期限まで利用できる
- これからは、提携特典のストップオーバー・オープンジョー・片道を組み合わせて多都市をめぐる
- 数字やルールは改定される。発券前にANA公式で必ず確認する
ANAマイルで海外を旅する楽しみ自体はなくなっていません。制度が変わったぶん、いまの仕組みに合わせて旅程を組めば、これまでどおりマイルを生かした旅ができます。古い情報に振り回されず、いまできることに目を向けていきましょう。
よくある質問
- ANAマイルの世界一周特典航空券は、いまも発券できますか?
- できません。スターアライアンス世界一周特典航空券は2025年6月23日をもって新規発券を終了しました。翌6月24日以降は新しく発券できません。すでに2025年6月23日までに発券ずみの航空券は、有効期限まで従来どおり利用できます。
- いまANAマイルで多都市をめぐるには、どうすればいいですか?
- ANAの提携(スターアライアンス)特典航空券に、ストップオーバー(途中降機)やオープンジョーを組み込む方法があります。2025年6月24日以降は片道でも予約できるようになったため、片道特典を組み合わせて複数都市を回ることもできます。条件は改定されうるので、発券前にANA公式で最新情報を確認してください。
- 提携特典ではストップオーバーを何回組めますか?
- ANAの提携特典では、往復の旅程に1回のストップオーバーを組み込めます。かつての世界一周特典のように最大8回、というわけではありません。詳しい条件は改定されることがあるため、必ずANA公式の最新の案内をご確認ください。
- ANA自社便の特典でもストップオーバーはできますか?
- ANAが運航する国際線の特典では、日本発の旅程ではストップオーバーは認められていません。いっぽう、日本以外の国を出発する旅程ではストップオーバーやオープンジョーを組めます。提携特典とは条件が異なる点に注意してください。
- かつての世界一周特典は、必要マイルがどう決まっていましたか?
- 旅程の総飛行距離に応じた距離別のチャートで決まっていました。「ゾーンの数」で決まるという説明は正確ではありません。ビジネスクラスでは、距離の短い旅程で10万マイル台から、いちばん距離の長い段階で300,000マイルという幅がありました。なお、これは終了ずみの制度の情報です。
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