ロンドンのアフタヌーンティ完全ガイド2026|リッツ・クラリッジズ・フォートナムなど6選

ザ・リッツ・ロンドン外観

ロンドンで「アフタヌーンティ」は、観光のハイライトのひとつだ。紅茶とスコーン、サンドイッチ、ケーキ——この三段重ねのティースタンドは、ロンドンの文化そのものといっていい。

19世紀、ベッドフォード公爵夫人アンナが「昼食と夕食のあいだにお腹がすく」と言って、午後4時ごろにお茶と軽食を楽しむ習慣を始めた。それがいまや、ロンドンを訪れる旅行者のほとんどが一度は体験したいと思う、英国を代表する文化になっている。

英国伝統のアフタヌーンティ
英国伝統のアフタヌーンティ — スコーン・クロテッドクリーム・フィンガーサンドイッチ © Wikimedia Commons

ただ、どこで楽しむかによって、体験はまるで違う。老舗ホテルの格式ある空間でいただくものから、ポップでフォトジェニックなカフェまで、選択肢は幅広い。この記事では、Team Eliteメンバーが実際に訪れた(または詳しく調べた)ロンドンのアフタヌーンティを厳選して紹介する。

ザ・リッツ・ロンドン(The Ritz London)— 最高格式の老舗

ザ・リッツ・ロンドン外観
ザ・リッツ・ロンドン外観(Piccadilly)© Wikimedia Commons

ロンドンのアフタヌーンティといえば、まず名前があがるのがザ・リッツだ。1906年開業のこの伝説的なホテルは、ピカデリーに面した白亜の外観と、ルイXVI世様式のパームコートが見どころ。アフタヌーンティはこのパームコートで提供される。

ザ・リッツ・ロンドン パームコート
ザ・リッツのパームコート — ルイXVI世様式の豪奢な空間でアフタヌーンティを楽しむ © Wikimedia Commons

サービスは非常にフォーマルで、ドレスコードがある(スマートカジュアル以上。ジーンズ・スニーカーは不可)。予約は数週間から数ヶ月先まで埋まることが多く、公式サイトからの事前予約が必須だ。

三段ティースタンドに並ぶのは、フィンガーサンドイッチ(スモークサーモン・チキン・ハム)、クロテッドクリームとジャムを添えたスコーン、そしてパティシエが丁寧に仕上げたケーキ類。紅茶は80種類以上から選べる。

  • 場所:150 Piccadilly, London W1J 9BR
  • 価格帯:1人 £75〜(税込・サービス料別)
  • 予約:必須(公式サイト)
  • ドレスコード:スマートカジュアル以上
  • 最寄駅:Green Park(徒歩3分)

クラリッジズ(Claridge’s)— アールデコの美意識

クラリッジズ・ホテル外観
クラリッジズ、ブルック・ストリートの外観 © Wikimedia Commons

メイフェアの中心に建つクラリッジズは、アールデコ様式の内装が美しいラグジュアリーホテルだ。「ロンドンで最も格式のあるホテルのひとつ」として知られ、英国王室とも深い縁がある。

フォイヤーと呼ばれるロビーラウンジでいただくアフタヌーンティは、季節ごとにメニューが変わる。著名なシェフ監修による工夫を凝らしたフィンガーフードや、繊細なペストリーが特徴。生演奏(ピアノまたはストリングカルテット)が入ることもあり、滞在中ずっと音楽に包まれる。

服装は比較的フレキシブルで、スマートカジュアルを守れば問題ない。ただしジーンズは避けるのが無難だ。

  • 場所:Brook St, London W1K 4HR(メイフェア)
  • 価格帯:1人 £70〜
  • 予約:公式サイトまたは電話で事前予約を推奨
  • 最寄駅:Bond Street(徒歩5分)

ザ・サヴォイ(The Savoy)— テムズ川を望む老舗

ザ・サヴォイ・ホテル正面玄関
ザ・サヴォイ正面玄関(ストランド)© Wikimedia Commons

1889年に開業したザ・サヴォイは、テムズ川に面したストランドに建つ。ロンドン初の電灯・エレベーターを導入したことでも有名な、英国を代表するグランドホテルだ。

アフタヌーンティはテムズ・フォイヤーという明るいアトリウムで楽しめる。ガラスの天井から自然光が差し込む空間で、チームエリートらしいリラックスした贅沢を感じられる。

サヴォイのアフタヌーンティは、スタンダードとシャンパンアフタヌーンティの2種類。シャンパン版はグラスシャンパン付きで、特別な記念日にもぴったり。紅茶はTEA SMITHとのコラボレーションによるスペシャルブレンドを使用している。

  • 場所:Strand, London WC2R 0EZ
  • 価格帯:スタンダード £85〜、シャンパン付き £105〜
  • 予約:必須(公式サイト)
  • 最寄駅:Charing Cross(徒歩5分)、Temple(徒歩7分)

フォートナム・アンド・メイソン(Fortnum & Mason)— 格式と親しみやすさを両立

フォートナム・アンド・メイソン ピカデリー店
フォートナム・アンド・メイソン ピカデリー店 © Wikimedia Commons

英国王室御用達の食品・雑貨店として有名なフォートナム・アンド・メイソン。ピカデリー本店の4階にある「ザ・ダイアモンド・ジュビリー・ティーサロン」では、アフタヌーンティを楽しめる。

ここの魅力は、格式を保ちながらも敷居が低いところ。ホテルほどドレスコードが厳しくなく、旅行者が気軽に立ち寄りやすい。また、老舗紅茶店ならではのティーセレクションが充実しており、フォートナムブレンドをはじめ数十種から選べる。

アフタヌーンティのスコーンとクロテッドクリーム
英国アフタヌーンティの定番 — スコーンにクロテッドクリームとジャムを添えて © Wikimedia Commons

ショッピングのついでに寄れる立地も便利。ピカデリーサーカスやバーリントン・アーケードの近くに位置しており、観光のルートに組み込みやすい。

  • 場所:181 Piccadilly, London W1A 1ER
  • 価格帯:1人 £59〜(ランク・メニューにより変動)
  • 予約:公式サイトで予約可能(当日空きがあれば入れることも)
  • 最寄駅:Green Park(徒歩5分)、Piccadilly Circus(徒歩7分)

スケッチ(Sketch)— インスタ映えと味を両立

スケッチ(Sketch)外観 9 Conduit Street ロンドン・メイフェア
スケッチ(Sketch)外観 — 9 Conduit Street, Mayfair © Wikimedia Commons

メイフェアにあるスケッチは、インテリアデザインの斬新さで世界的に有名なレストラン&バーだ。「ギャラリー」と呼ばれるピンク色の空間は、デヴィッド・シュリグリーのアートワークで彩られており、写真好きの旅行者を惹きつけてやまない。

アフタヌーンティはこの「ギャラリー」で提供される。壁一面にキャラクターイラストが描かれたポップな空間で、バラ色の椅子、ピンクのティーセット、パステルカラーのスコーン——すべてが「撮りたくなる」ように設計されている。それでいて、味のクオリティも高い。フィンガーサンドイッチからペストリーまで、ひとつひとつのフードに現代的な解釈が加えられている。

ロンドンのアフタヌーンティ全景
アフタヌーンティのティースタンド全景 — スコーン・サンドイッチ・スイーツの三段重ね © Wikimedia Commons

ドレスコードはスマートカジュアル。ピンクを基調とした内装に合わせて、おしゃれを楽しみたい空間だ。紅茶は選択肢が豊富で、ハーブティーやフレーバーティーも充実している。

  • 場所:9 Conduit St, London W1S 2XG(メイフェア)
  • 価格帯:1人 £65〜
  • 予約:必須(公式サイト)
  • 最寄駅:Oxford Circus(徒歩5分)、Bond Street(徒歩7分)
  • 注目ポイント:ピンクのインテリア・デヴィッド・シュリグリーのアートワーク

ブラウンズ・ホテル(Brown’s Hotel)— 英国最古のホテル

ブラウンズ・ホテル ロンドン外観
ブラウンズ・ホテル外観 — Albemarle Street, Mayfair © Wikimedia Commons

1837年に開業したブラウンズ・ホテルは、ロンドン最古のホテルとも称される老舗だ。アガサ・クリスティや歴代の英国王室ゆかりの地でもあり、歴史を感じながらアフタヌーンティを楽しめる。

「イングリッシュティールーム」での体験は、ザ・リッツやサヴォイよりもやや親しみやすい雰囲気。英国の伝統的なスタイルを守りつつ、居心地のいい空間でリラックスしながらお茶を楽しめる。

メニューはクラシックなアフタヌーンティに加え、チョコレートアフタヌーンティ、グルテンフリーオプションなど、多様なニーズに対応している点も特徴だ。

  • 場所:Albemarle St, London W1S 4BP(メイフェア)
  • 価格帯:1人 £65〜
  • 予約:公式サイトまたは電話で事前予約を推奨
  • 最寄駅:Green Park(徒歩3分)

リバティー(Liberty London)— チューダー様式の建物でいただく英国の美

リバティー・ロンドン チューダー様式の外観
リバティー・ロンドン外観 — カーナビー・ストリート近くのチューダー様式建築 © Wikimedia Commons

1875年創業のリバティーは、ソーホーとカーナビー・ストリートの近くに建つ老舗百貨店だ。1924年に建て替えられたチューダー様式の木組みの建物は、ロンドンの街でもひと際目を引く存在。内部は吹き抜けのアトリウムを囲む木造回廊が続き、それだけで見ごたえがある。

リバティー内部 — 木造の吹き抜けアトリウムが続く独特の空間 © Wikimedia Commons

4階にある「ティーハウス」(Liberty Tea House)では、この建物の雰囲気をそのまま楽しみながらアフタヌーンティをいただける。他のホテル系と比べると、よりリラックスした雰囲気が特徴。スコーン・フィンガーサンドイッチ・ケーキのスタンダードな構成に加え、リバティーらしい季節のフレーバーや英国のアルチザン茶葉を使ったメニューが楽しめる。

店内の各フロアにはリバティープリント(花柄・アーツ・アンド・クラフツ調のファブリック)をはじめとするインテリア・雑貨・ファッションが並んでいる。アフタヌーンティのあとに店内をゆっくり見て回ると、ショッピングと組み合わせた一日が完成する。

  • 場所:Regent St, London W1B 5AH(ソーホー寄り)
  • 価格帯:1人 £55〜(スタンダード)
  • 予約:公式サイト(Liberty.co.uk)またはウォークイン可のことも
  • 最寄駅:Oxford Circus(徒歩5分)
  • 注目ポイント:チューダー様式の建物・リバティープリントのインテリア・ショッピングと組み合わせやすい

ロンドンのアフタヌーンティ 比較一覧

会場 価格帯(1人) 雰囲気 こんな人におすすめ
ザ・リッツ £75〜 最高格式・フォーマル 特別な日・最高の体験を求める方
クラリッジズ £70〜 アールデコ・生演奏 音楽と美意識を楽しみたい方
ザ・サヴォイ £85〜 明るいアトリウム 記念日・シャンパンを添えたい方
フォートナム £59〜 老舗ブランド・親しみやすい 紅茶好き・ショッピングと組み合わせたい方
スケッチ £65〜 モダンアート・フォトジェニック 写真好き・インスタ映えを楽しみたい方
ブラウンズ £65〜 英国最古・アットホーム 歴史を感じながらリラックスしたい方
リバティー £55〜 チューダー様式・ショッピング併設 建物好き・ショッピングと組み合わせたい方

予約・マナーについて知っておくこと

ロンドンの主要ホテルのアフタヌーンティは、人気が高く、特に週末・観光シーズンは数週間前から予約が埋まることがある。公式サイトからのオンライン予約、または電話予約が基本だ。当日飛び込みで入れる可能性は低いと考えておこう。

ドレスコードは会場によって異なる。ザ・リッツは特に厳格で、ジーンズやスニーカーは入場拒否になることがある。スマートカジュアル(きれいめな服装)を基準に、その場を楽しむための準備をしていきたい。

所要時間は会場によって違うが、ゆっくり楽しむなら1.5〜2時間を見込んでおくといい。食べ残したスコーンやケーキは持ち帰り用の箱に入れてもらえる会場も多い(聞いてみるといい)。

アフタヌーンティとマイル・ポイント活用の関係

ロンドンのアフタヌーンティ体験
ロンドンのアフタヌーンティ(ロンドン・アイをバックに)© Wikimedia Commons

Team Eliteのメンバーはマリオット・ボンヴォイやヒルトン・オナーズのエリートステータスを持つ方が多い。ザ・リッツはロンドンの独立系ホテルだが、ザ・サヴォイはFairmont(アコーホテルズ系列)に属する。

アコー会員であれば、ザ・サヴォイでのアフタヌーンティもALL Heartistポイントの積算対象になる可能性がある(事前に確認を)。また、ANAのロンドン路線(NH211便・羽田—ロンドン)を利用した場合は、ANAマイルの積算と組み合わせてロンドン旅行全体をポイント活用で設計するのがおすすめだ。

ロンドン旅行全体のホテル選びについては、ロンドン旅行記・エリア別ホテルガイドをあわせて参照してほしい。

よくある質問

ロンドンのアフタヌーンティは予約なしで入れますか?

ザ・リッツ、クラリッジズ、ザ・サヴォイなどの有名ホテルは予約必須です。特に週末や観光シーズンは数週間〜1ヶ月以上前から予約が埋まります。フォートナム・アンド・メイソンは比較的当日入りやすいことがありますが、事前予約が確実です。

アフタヌーンティのドレスコードはどこも厳しいですか?

ザ・リッツが最も厳格です。ジーンズ・スニーカー・Tシャツは入場を断られることがあります。それ以外の会場はスマートカジュアル(きれいめな私服)で問題ないことが多いですが、事前に確認することをおすすめします。スケッチはおしゃれを楽しむ雰囲気で、個性的な服装も歓迎されます。

アフタヌーンティは何時から始まりますか?

多くの会場では11:30〜12:00ごろから複数の時間帯(通常2〜4スロット)でサービスを提供しています。最終回は17:00〜18:00ごろが多いです。ランチとディナーのあいだの時間を有効活用できます。

ベジタリアン・アレルギー対応はできますか?

ほとんどの主要ホテルでベジタリアン・ヴィーガン・グルテンフリーなどのオプションに対応しています。予約時にリクエストしておくと確実です。ブラウンズ・ホテルはグルテンフリーオプションが充実していることで知られています。

子どもも楽しめますか?

会場によって子ども向けメニューの有無が異なります。フォートナム・アンド・メイソンやブラウンズ・ホテルは比較的子連れに対応しやすい環境です。ザ・リッツなど格式の高い会場は、静かな雰囲気を保つためにも年齢に関する確認が必要なことがあります。

この記事を書いた人
TE travel 編集部
TE travel は、Team Elite メンバーによる旅行記録サイトです。ANAダイヤモンド・マリオット チタンエリート・ヒルトン ダイヤモンドなど、各プログラムの上級ステータスを実際に取得・維持しながら、ファーストクラス・ビジネスクラス・ラグジュアリーホテルを体験した記録を発信しています。ポイント・マイルの使い方から、上級会員だけが知る現場の実感まで、数字では伝わらない情報をお届けします。