「エレメント」はマリオット・ボンヴォイが手がけるエクステンデッドステイ(長期滞在向け)ブランドだ。「ウェスティン」や「JWマリオット」のような格調は求めない。その代わりに手に入るのは、広々としたキッチン付き客室と、自然との近接性という二つの価値だ。
エレメント・バイ・ウェスティン バリ ウブドは2023年に開業した比較的新しいホテルで、ウブドから車で約20分の渓谷沿いに立地する。ウェスティン・バリ(ウブド)と同じエリアに位置し、隣接するリゾートとして機能している。
基本情報とブランドの特徴
エレメントはマリオット・ボンヴォイのポートフォリオの中で「サステナブルかつアクティブなトラベラー向け」と位置づけられている。ホテルの随所にエコフレンドリーの思想が反映されており、植物由来のアメニティ、朝食の地産地消素材、ソーラーパネル設備などが特徴だ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | エレメント・バイ・ウェスティン(マリオット・ボンヴォイ) |
| ポイントカテゴリー | カテゴリー4(ウェスティンより1段階下) |
| 開業 | 2023年 |
| 客室数 | 約120室(スタジオ〜1ベッドルームスイート) |
| 立地 | バリ島スカワティ地区(ウブドから車約20分) |
| 空港からのアクセス | デンパサール空港から約1時間15分 |
| コンセプト | エクステンデッドステイ(長期滞在向け) |
| キッチン設備 | 全室フルキッチン(電磁調理器・食器・冷蔵庫完備) |
チェックインと第一印象
エレメントに到着したのは午後2時。ウェスティン・バリと同じエリアにあるにもかかわらず、雰囲気はまったく異なっていた。デザインはシンプルかつ機能的で、バリニーズのデコレーションは控えめだ。スタッフの接客はウェスティンほどの格式はないが、フレンドリーで気さくな対応だった。
「長期滞在に向いているホテル」という言葉通り、ロビーには共有ワークスペースとカフェカウンターが設けられており、ノマドワーカーを意識した設計になっている。チェックインの手続きはスムーズで、鍵と一緒に周辺地図とアクティビティリストが手渡された。
客室:キッチン付きの広々とした空間
エレメントの最大の強みは客室の広さと機能性にある。スタジオタイプでも約55平方メートル、1ベッドルームスイートになると約85平方メートルに達する。
キッチンにはIH調理器、電子レンジ、食洗機、鍋・食器一式が備わっており、長期滞在でも「外食疲れ」を起こさない環境が整っている。冷蔵庫は大型で、スーパーマーケットで食材を買い込んでも十分な収納力があった。ウブド市街のスーパー「Coco Mart」まで車で約15分という立地も、自炊派には使いやすかった。
| 設備 | 詳細 |
|---|---|
| ベッド | キングまたはクイーン×2(ウェスティンのヘブンリーベッドと同仕様) |
| キッチン | IH調理器・電子レンジ・食洗機・鍋類・食器完備 |
| 冷蔵庫 | 大型(業務用に近いサイズ) |
| バスルーム | シャワーのみ(バスタブなし)レインシャワー付き |
| 洗濯機 | 一部タイプに室内洗濯機あり(要確認) |
| テレビ | スマートTV(55インチ) |
| ワークデスク | 広めのデスクと快適なチェア |
| バルコニー | ガーデンまたはプールビュー |
一点、ウェスティン・バリとの違いで目立ったのはバスルームだ。エレメントはシャワーのみ(バスタブなし)のタイプが多く、ゆったりとした入浴を楽しみたい人には物足りなさがあるかもしれない。ただしレインシャワーのヘッド径は大きく、シャワー体験としての満足度は高かった。
プールとパブリックスペース
メインプールは全長約30メートル。ジャングルを背景にしたデザインはウェスティンのインフィニティプールほどドラマティックではないが、プールサイドはゆったりとした作りで長居しやすい雰囲気だ。日よけのカバナも複数設置されており、ピーク時でも混雑が少ない印象だった。
共有エリアにはフィットネスセンター(24時間)と屋外ヨガデッキがある。フィットネスセンターの設備はトレッドミル、エリプティカル、フリーウェイトなど一通り揃っており、長期滞在中の運動習慣を維持するには十分だ。
朝食:地産地消の有機素材を使ったビュッフェ
エレメントの朝食はブランドコンセプトを体現したものだった。地元バリ産の有機野菜、フリーレンジエッグ(平飼い卵)、フレッシュトロピカルフルーツを中心に構成されており、化学調味料を使わない料理が多い。
ナシゴレン、バビグリン(豚の丸焼き)、ミーゴレンといったインドネシア料理のほか、パンケーキやヨーグルトパフェなどの洋食も揃う。特に印象に残ったのは、生絞りのスムージーバーで、ドラゴンフルーツ、マンゴー、パッションフルーツをベースにしたオリジナルスムージーをオーダーできた。
朝食は宿泊者全員に提供されており(レートによっては別途料金)、量と質のバランスは5つ星ホテルに引けを取らない満足度だった。
ウェスティン・バリとの比較:どちらを選ぶべきか
同じエリアに位置するウェスティン・バリとエレメントは、ターゲット旅行者が明確に異なる。
| 比較軸 | ウェスティン・バリ(ウブド) | エレメント・バリ(ウブド) |
|---|---|---|
| グレード感 | 5つ星・格調重視 | 4つ星相当・機能重視 |
| 客室設備 | バスタブあり・ラグジュアリー | キッチンあり・長期滞在向け |
| プール | インフィニティ(棚田ビュー) | ガーデンプール(ファミリー向け) |
| スパ | ヘブンリー・スパ(高品質) | なし(ウェスティンを利用可) |
| ポイント消費 | カテゴリー5(高め) | カテゴリー4(割安) |
| 向いている滞在 | 2〜4泊の集中ラグジュアリー | 5泊以上の長期ステイ |
| おすすめ旅行者 | カップル・ハネムーン | ファミリー・ノマドワーカー |
ボンヴォイポイントを節約しつつウブドのジャングル体験を楽しみたい人にとって、エレメントは非常に賢い選択肢だ。ウェスティンのスパやインフィニティプールはエレメント宿泊者も有料で利用できる場合があるので、フロントで確認してみる価値がある。
ボンヴォイ会員特典
| 特典 | 内容 |
|---|---|
| ウェルカムギフト | ボーナスポイントまたは朝食(会員ステータスによる) |
| アップグレード | 空き状況により1カテゴリー上の客室へ |
| レイトチェックアウト | 14:00まで(プラチナ以上、空き状況による) |
| ポイント加算 | ベースポイント+エリートボーナス |
このホテルが向いている旅行者
エレメント・バイ・ウェスティン バリ ウブドは、バリ島に5泊以上の長期滞在を計画しているファミリーや、ウブドをベースキャンプにして周辺をじっくり観光したいカップルに特に向いている。
キッチンを活かした自炊スタイルで食費を抑えながら、宿泊費はボンヴォイポイントで賄う——そういったスマートな旅行スタイルを実践するのに最適なホテルだ。
一方、スパや格調ある食事体験を重視したい人、2〜3泊の短い滞在でリゾート感を最大化したい人には、同エリアのウェスティン・バリを選ぶほうが満足度は高くなる。
総評:ポイントを有効活用するスマートチョイス
エレメント・バイ・ウェスティン バリ ウブドは「5つ星じゃなくても、ウブドのジャングルリゾートを体験したい」という旅行者のニーズに応える。
ポイントカテゴリーがウェスティンより低いため、同じポイント数でより多くの宿泊を確保できる。長期滞在でキッチンを活用すれば、総旅行費用をコントロールしながらウブドの非日常を楽しむことができる。
「完璧なリゾート体験」より「賢いリゾート体験」を求める旅行者に、この選択肢を強くすすめる。
よくある質問
エレメント・バリとウェスティン・バリは同じ場所にありますか?
同じスカワティ地区の隣接した区画に位置しています。徒歩で移動できる距離感です。エレメント宿泊者がウェスティンのプールやスパを利用できる場合もあるため、フロントに確認することをおすすめします。
キッチン付き客室は全室ですか?
エレメントは全室キッチン付きがコンセプトです。スタジオルームはミニキッチン、スイートタイプはフルキッチンになります。長期滞在を前提とした設計です。
近くに食材を買えるスーパーはありますか?
ウブド市街のCoco MartやBintangスーパーマーケットが車で約15〜20分です。ホテルのフロントでタクシーを手配できます。
ウェスティンとエレメント、ポイント宿泊するならどちらがお得ですか?
エレメントはカテゴリー4、ウェスティンはカテゴリー5です。1泊あたりの必要ポイント数が約20〜30%少なく済むため、長期滞在ならエレメントのほうがポイント効率は高くなります。
朝食は宿泊料金に含まれますか?
レートによります。朝食込みのレートか、ボンヴォイエリート会員のウェルカムギフトとして朝食を選択することで、無料で楽しめます。
スパはホテル内にありますか?
エレメント単独ではスパ施設はありません。ただし隣接するウェスティン・バリのヘブンリー・スパを有料で利用できます(要フロント確認)。
子連れ旅行に向いていますか?
ファミリーに非常に向いています。キッチンで子ども向けの食事を作れること、プールが安全設計であること、客室が広いことが評価されています。
テガラランの棚田へのアクセスは?
ホテルから車で約15〜20分です。ホテルからタクシーを手配するか、GRABアプリを使うのが便利です。往復400,000ルピア前後が目安です。
Wi-Fiは使いやすいですか?
全室高速Wi-Fiが完備されており、リモートワークにも対応できます。ロビーのワークスペースでも安定した接続が確認できました。
チェックアウト後に荷物を預かってもらえますか?
チェックアウト後の荷物預かりサービスは無料で提供されています。夕方まで観光してから空港へ向かうプランに対応できます。
この記事に関連するガイド
公式サイト・参考リンク
TE travel 

