ウブドの中心部から車で15分ほど走ると、突然視界が開けて棚田と熱帯雨林が広がる。ウェスティン・リゾート&スパ・バリ(ウブド)はその中に静かに建つ、本格的なリゾートだ。
標高約300メートル。ジャングルに包まれた空気は涼しく、バリの喧騒を一切感じさせない。3泊の滞在を終えて感じたのは「ウブドで過ごすならここ以外の選択肢はなかった」という確信だった。
基本情報とアクセス
ウェスティン・バリ(ウブド)はマリオット・ボンヴォイ加盟の5つ星リゾートで、「ウブド」を名乗るが実際の所在地はスカワティ村に近いPetanu川の渓谷沿いだ。ウブド王宮からは車で約15分。デンパサール空港からは約1時間15分の道のりになる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ホテルカテゴリー | ウェスティン(マリオット・ボンヴォイ) |
| ポイントカテゴリー | カテゴリー5(2024年ダイナミック制) |
| 客室数 | 約100室 |
| チェックイン | 15:00 / チェックアウト 12:00 |
| 所在地 | バリ島スカワティ地区(ウブドから車約15分) |
| 空港からのアクセス | デンパサール空港から約1時間15分(タクシー約900,000ルピア) |
| Wi-Fi | 全室無料(速度は安定) |
| 朝食 | レストランにて(一部レートに含む) |
チェックインと第一印象
到着したのは午後3時すぎ。門をくぐると石畳の参道に赤いハイビスカスが並び、ガムランの音楽がかすかに聞こえてきた。フロントではウェルカムドリンクとして冷たいジャスミンティーが手渡された。
ロビーはインドネシア伝統建築をモチーフにした開放的な吹き抜け構造だ。コロニアルとバリニーズが融合したインテリアは重厚感があり、5つ星にふさわしい空気が流れていた。チェックインの所要時間は約10分。スタッフの英語対応も流暢で、日本語対応のスタッフも在籍していた。
アサインされた部屋は「ジャングルビュー・デラックス」。バルコニーからは鬱蒼としたヤシとバナナの葉が見え、遠くに棚田の緑が続いていた。ウブドのリゾートに来たという実感がこの瞬間に完成した。
客室:ウェスティンのヘブンリーベッドと熱帯の空気
客室面積は約65平方メートル。ジャングルビューとプールビューの2タイプがあり、いずれもウェスティンの象徴「ヘブンリーベッド」が中央に据えられていた。
ヘブンリーベッドは言葉通りの快適さだった。羽毛の厚さとマットレスの硬さのバランスが絶妙で、寝落ちるまで時間がかからなかった。湿度の高いバリでも室内は除湿が行き届いており、朝まで快適に眠ることができた。
| 設備・アメニティ | 詳細 |
|---|---|
| ベッド | キングサイズ ヘブンリーベッド(ウェスティン独自) |
| バスルーム | バスタブ+シャワー分離、レインシャワー装備 |
| アメニティ | アロマセラピー社製オーガニックシリーズ |
| テレビ | 43インチ スマートTV(Netflix対応) |
| ミニバー | ウォーターボトル(無料)、飲料・スナック(有料) |
| バルコニー | ラウンジチェア2脚、テーブル |
| 冷房 | 個別制御エアコン(静音設計) |
| セーフティボックス | ノートPC対応サイズ |
バスルームは洗面台がダブルシンクで、バスタブとレインシャワーが独立している。天井から降り注ぐレインシャワーはシャワーヘッドの径が大きく、いわゆる「打たせ湯」に近い感覚だ。バリ島らしいフランジパニの花が毎日飾られ、タオルも毎朝フレッシュなものに替えられていた。
インフィニティプール:ジャングルを見下ろす絶景
ウェスティン・ウブドを選ぶ理由のひとつが、このインフィニティプールにあると断言できる。棚田と熱帯雨林を背景に、ガラスのへりが空の青に溶け込む光景は圧巻だ。
プールは全長約35メートル。水温は常時28〜30度に保たれており、バリの気候の中では心地よい涼しさだ。早朝6時の開放から夜9時まで利用でき、朝一番の時間帯はほぼ貸し切り状態になる。
プールサイドには無料のタオルが常備されており、バー付きのサービスカウンターがある。ピニャコラーダやフレッシュジュースを片手に、流れを見ながら過ごす午後は最高の贅沢だった。ライフガードも常駐しており安全面でも安心感がある。
プールの脇には屋外ヨガデッキもあり、早朝のヨガクラスは宿泊者なら無料で参加できる。ウェスティンの「ウェルネス」ブランドコンセプトをリアルに体感できる場所だ。
ヘブンリー・スパ:バリニーズマッサージの本場で受ける至高の施術
ウェスティンのスパブランド「ヘブンリー・スパ」はウブドの自然環境を最大限に活かしたつくりになっている。開放的な空間でトロピカルな植物に囲まれ、鳥のさえずりを聞きながら施術を受けるという体験は都市のスパでは再現できない。
メニューはバリニーズマッサージを中心に、スクラブ、フェイシャル、カップルトリートメントと多岐にわたる。90分のバリニーズマッサージは約1,200,000ルピア(約12,000円)。東京の同グレードのスパと比較すれば半額以下だ。
施術を担当したセラピストは20年以上のキャリアを持つ地元出身の女性スタッフで、バリニーズマッサージ特有の「圧して流す」リズムが非常に心地よかった。施術後には生姜とシナモンのハーブティーが提供され、余韻をゆっくり楽しめた。
| メニュー | 時間 | 料金目安 |
|---|---|---|
| バリニーズマッサージ | 60分 | 約950,000ルピア |
| バリニーズマッサージ | 90分 | 約1,200,000ルピア |
| ホットストーンマッサージ | 90分 | 約1,350,000ルピア |
| カップルトリートメント | 90分×2名 | 約2,500,000ルピア |
| ボディスクラブ | 60分 | 約850,000ルピア |
ダイニング:テガラランの棚田を眺めながら食べるビュッフェ朝食
メインレストラン「ブドゥグル・テラス」は棚田を一望するテラス席が有名だ。朝食ビュッフェはインドネシア料理・洋食・ベーカリーが豊富に並び、ナシゴレンをオーダーメイドで作ってくれるライブキッチンも人気だ。
ライブキッチンではオムレツも注文できる。卵の調理スタイル(スクランブル、ポーチド、フライなど)を自由に選べ、シェフが目の前で仕上げてくれる。フレッシュトロピカルフルーツのラインナップはドラゴンフルーツ、ランブータン、サラックなど、東南アジアならではの品種が並ぶ。
夕食はコースメニューかアラカルトで選択できる。ガドガドやスープカンクンなどのバリニーズ料理のほか、グリル料理やパスタといった国際色豊かなメニューも充実している。ソフトドリンクは追加料金だが、地元産フルーツジュースが400,000ルピア前後で楽しめる。
ボンヴォイ会員特典:プラチナエリートで受けた恩恵
プラチナエリートとして滞在した際の特典は以下の通りだった。
| 特典 | 実際の体験 |
|---|---|
| ウェルカムギフト | ボーナスポイント1,500P または朝食を選択(朝食を選択) |
| 客室アップグレード | スタンダードデラックス→プールビューデラックスにアップ |
| レイトチェックアウト | 12:00→14:00(リクエスト承認) |
| ラウンジアクセス | 同ホテルにエグゼクティブラウンジなし |
| ポイント加算 | ベースポイント+エリートボーナス25% |
アップグレードはリクエストせずにチェックイン時に自動的に提供された。プールビューのバルコニーから望む景色は想像以上で、コーヒーを飲みながら朝の棚田を眺める時間が習慣になった。
周辺観光:テガラランの棚田とウブド中心部へのアクセス
ホテルから車で約20分のところにテガラランの棚田がある。世界遺産「バリ州の文化的景観」の一部で、段々畑が谷底まで広がる光景は写真で何度も見たはずなのに、実際に目にすると圧倒される。入場料は約50,000ルピア(約500円)。
ウブド王宮やウブド市場は車で約15分。ホテルの無料シャトルバスが1日数本運行されており、市内観光の基点として使いやすい。ただし帰りの時間は限られるので、夕方はグラブ(GRAB)タクシーを活用するのが便利だ。
ケチャック火の舞のメッカ、タナロット寺院とウルワトゥ寺院はそれぞれ車で1時間前後。日没時のセレモニーに合わせてホテルから送迎サービスを手配してもらうことができた(有料、約400,000ルピア〜)。
このホテルが向いている旅行者
ウェスティン・バリ(ウブド)は次のような旅行者に特に向いている。
ウブドの自然と文化を深く体験したい人。ホテルが本物のジャングルの中に立地しており、朝の鳥のさえずり、夕方のカエルの声、夜の星空といった非日常が待っている。
スパとウェルネスを重視する人。ヘブンリー・スパのバリニーズマッサージは本格的で価格も良心的だ。週に複数回の利用を前提にした滞在計画がおすすめだ。
ファミリーやカップルで長期滞在したい人。客室が広く、プールとスパを組み合わせた「動かない旅」のスタイルが最もフィットする。
一方、クラブラウンジを重視する人や、ショッピングや夜遊びを計画している人には物足りなさがあるかもしれない。ウブドの夜は早い。
3泊を振り返って:ジャングルの中のウェルネスリゾート
都市部のビジネスホテルのような効率性はない。チェックインからチェックアウトまで、すべてのプロセスがバリ独特の「ゆっくりとした時間の流れ」の中にある。
それこそがこのホテルの価値だと3泊を終えて確信した。朝の棚田ビュー、昼のプール、夕方のスパ、夜のテラスディナーというサイクルが一日の中で完結する。外に出なくてもいい。
マリオット・ボンヴォイ加盟ホテルの中でも、ウブドという立地とウェスティンブランドの融合は特別な体験を生む。バリに複数回来たことがある人が「次はウブドで滞在したい」と感じた時、このホテルは最上位の候補になる。
よくある質問
ウェスティン・バリ(ウブド)からウブド中心部へのアクセスは?
ホテルの無料シャトルバスが1日数本運行されています。ウブド王宮・市場まで約15分です。帰りはGRABタクシーが便利で、ウブド市内からホテルまで約150,000〜200,000ルピアが目安です。
ボンヴォイのポイントで宿泊できますか?
ダイナミック価格制のため変動しますが、1泊あたり30,000〜60,000ポイントが目安です。繁忙期は高くなる傾向があります。
プールの営業時間は?
毎日6:00〜21:00です。早朝の時間帯は混雑が少なく、棚田と朝日を独占できる時間帯としておすすめです。
ヘブンリー・スパの事前予約は必要ですか?
特にピーク期(7〜8月・12月)はチェックイン時に予約するか、公式サイトで事前予約することをすすめます。当日枠が埋まっていることもあります。
子連れ旅行は向いていますか?
ファミリールームの設定もあり、プールにはキッズエリアが設けられています。ただし自然の中にあるためヤモリや昆虫と遭遇することがあり、小さいお子さんの反応次第です。
レストランの朝食は宿泊料金に含まれますか?
レートによって異なります。朝食込みのレートを選ぶか、プラチナエリート以上のボンヴォイ会員はウェルカムギフトとして朝食を選択できます。
スパのメニューで特におすすめは?
90分のバリニーズマッサージが最も人気です。バリの地場マッサージ技法を正統派で体験できます。カップルトリートメントのプログラムも充実しています。
テガラランの棚田はホテルから近いですか?
車で約20分です。ホテルのコンシェルジュに手配を頼むか、GRABタクシーを利用するのが便利です。往復で350,000〜450,000ルピア前後の費用を見ておくと安心です。
Wi-Fiの速度は快適ですか?
客室・ロビー・プールサイドともに安定しており、ビデオ会議も問題ない速度でした。ロビーで計測したところ下り50Mbps前後でした。
食事以外にホテル内でできることは?
早朝ヨガクラス(無料)、料理教室(有料)、バティック染め体験(有料)、バイシクルツアーなどのアクティビティプログラムが充実しています。フロントへ事前に申し込みが必要です。
この記事に関連するガイド
公式サイト・参考リンク
TE travel 

